「ああ。ファッションの記事も書かなくちゃ」そんな思いにさせてくれたのは、たまたま有楽町でエレベーターに乗り合わせた女性でした。

実はこれといって特筆すべき点はなく、"おしゃれ"な要素が多いわけではないです。

しかし、時代の"気分"を反映しているのです。

乗り合わせた際、「お！？」と目を惹きつけられたきっかけは、そのキレイ色ニットにありました。薄手のニットは身体に張り付くようなライン。しかし、彼女はこういってはなんですが、かなりの"微乳"。ペチャパイさんなのです。

でも、それをコンプレックスにすることのない堂々とした自然な着こなしがキラリと光っていました。

元々あまりモノゴトを気にしない人？いえいえ、彼女はそんなことはありません。エレベーターに入って"開く"のボタンを押し、人が入ってくるのも降りていくのもきちんと確認する、すごく気を使える人なのです。

一見、コンプレックス？と思うようなところも気にせず堂々と着こなすのが、これから支持をされる"気分"です。

ニットで気になった彼女ですが、ちょうど左隣りにいたので、横顔もチェックすると、目元も大変ステキでした。

素肌がきれいなので、やはりズボラなわけはないのですが、つけまつげはしていません。エクステもしていないはず。更に言うとアイラインもありません。でも、マスカラだけはダマになるほどこってり塗って、そのアンバランス感は個性になっていて、彼女をとても魅力的にしていました。

去年まではカラコンやつけまつげ、エクステなどで、目を大きく大きく見せることがおしゃれでした。まだまだそのブームは続くとは思いますが、でも、あまりにも仰々しい目元は、時代を追うにつれ、おしゃれに見えなくなっていくでしょう。

"やりすぎ感"が嫌悪されるので、つけまつげ・エクステは付け方のボリュームの付け方を変えて、カラコンは卒業した方がよさそうです。

そんなこんなで気になった彼女をものの1分ほど見ていたわけですが、ヘアスタイルも素敵でした。

手を抜いているかどうかは、毛先でわかります。毛の流れが、綺麗なラインを保てていれば、コマメに手入れをしている人。ボブとかショートはその手抜き具合がバレる恐ろしいラインでもありますが、街で見る素敵なボブの方は、その辺をきちんとわかっていらっしゃるようで、20日とか30日サイクルで美容室でお手入れされているようです。

更に言うならば、細かいようですが、夏は夏の色、秋は秋の色でヘアカラーも変えていくのがオシャレです。当然着るものの色はもちろんのこと、質感や質量が変わってきます。ついでに、マフラーなどの首の巻物をするかどうかで似合うラインも変わってきます。

久々に会って「あ。秋色ですね」なんて会話をできる女性、ステキです。

彼女もそんな感じでした。明るくはあるけれど、夏色とは違う深みのある色にカラーリングされていて、技あり！でした。

まあ、いろんな意味ですごく気を使えるステキ女子だったんですね。なので、"雑誌みたいな格好をする人"よりも、こういう人のことを本当のオシャレというのだと思います。

もちろん雑誌のファッションはお手本にしたい。でも、そのファッションを自分の中に取り込んで、「じゃあ、今期のファッションはどんな意味なの？どんな"感じ"なの？それを自分に取り入れるなら、どうするの？」を意識できる女性はとってもステキです。

ファッションは、単なるオシャレではありません。"意味"があります。時代の"気分"なのです。外見だけではなく、そんな「時代の風」を感じてファッションに向かえる女子が増えてほしいなぁ！なんて夢見ます♡

次の記事では、「今年の秋冬ファッション（２）ーー来年も着れるもの、着れないもの」を書いていきます。