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100点満点の職場なんて(多分)無い

»2011年7月 4日
メディアとWebと人材と

100点満点の職場なんて(多分)無い

中嶋 嘉祐

理系学生向け就職情報誌『理系ナビ』初代編集長。ベンチャー2社で事業責任者として上場に向けて貢献するも、ライブドアショック・リーマンショックで未遂に終わる。現在はフリーの事業立ち上げ屋。副業はライター。現在は、MONOistキャリアフォーラムMONOist転職の編集業務等もお手伝い中。

当ブログ「メディアとWebと人材と」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/careerbase/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


転職前に若手ビジネスパーソンに知っておいてほしいことをグダグダ書いてきましたが、今回が最終回。最終回にして1つ目のテーマについて触れていきます。

1. 譲れない"軸"を知っておく必要性
2. 働き方の"路線"を考えておく必要性(1回目/2回目/3回目


◆3社を経験して得た結論=「100点満点の職場は(多分)無い」

私が夢を見ていた、というのもあるのでしょうが、転職するたびに考えていたのは「次は自分の望み通りの会社で働きたい」ということ。当たり前の話に、私は転職して3社を経験した後に気が付きましたが、どの企業も一長一短。100点満点の職場と出会える可能性は極めて低いんですよね。

例えば、自分で裁量を持って働きたいのなら、今よりも規模の小さな会社やベンチャーに飛び込むことになるでしょう。そうなると、今勤めている会社ほど社会に対して影響力のある仕事ができるかどうかは不透明です。給料だって下がるかもしれません。「今より裁量を持って働けて」「会社のブランドがあって」「給料が上がって」「労働時間も少ない」といった条件を満たしている転職先が見つかることは稀。何かを犠牲にする覚悟が必要になります。

先ほどの話に戻りますが、そもそも「100点満点の会社」なんてあるんでしょうか? 人によって求めるものが違いますので、ごく稀に見つけられる人も居ると思います。ですが、ほとんどの人はどこかで我慢して、それでも自分が求めているものが今の会社にあるから勤め続けているのではないでしょうか。

転職理由のホンネを掘り下げていくと、「今の会社のここが嫌」というネガティブな理由に行き着くことがあると思いますが、別の企業に転職しても「今の会社のここが嫌」というところは見つかってしまうもの。そこのところは理解しておいてください。


◆"幸せなキャリア"を築くために大切なのは、譲れない"軸"を探すこと

就職活動をする時に、自己分析に無駄な時間を掛けることに警鐘を鳴らす識者の方もいらっしゃいます。ですが、私なんかは自己分析をしておいて、自分にとって働く上で譲れない"軸"について、学生のころから考えておいてほしいのです。

人によって、大事にする価値観はそれぞれ。お金、出世、社会への影響、働く環境、etc。「全部大事」「これだけが大事」といった極論にはならないと思いますが、重み付けをしていくと「大事な点」と「割とどうでもいい点」というのは人によって違ってくるはず。年齢によっても違うはずです。

結局のところ、"幸せ"というのも人それぞれの価値観ですので、"幸せなキャリア"を築くためには、まず自分にとって譲れない"軸"は何なのかと考えておくこと。それが大事だと私は考えているのです。


というわけで、そんな話を昨年、就職情報誌『理系ナビ』で書いて(外部リンク・PDFファイル)います。興味を持っていただけたのなら、ご一読いただけると幸いです。

※ 次回から、業界事情を知る者として、転職活動のためのTIPSを書いていきます。
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