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音楽思考体験 その16  作曲家のコピペ

音楽思考体験 その16  作曲家のコピペ

樋口 健夫

アイデアマラソン研究所所長 ノートを活用したアイデアマラソン発想法考案者であり、電気通信大学講師。現役時代は三井物産の商社マン。 企業の創造性トレーニングでは、ジャパネットたかたの全社員運動、アサヒビールでの研修などを続けている。独創性を命と考えている。

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音楽思考体験 その16  作曲家のコピペ

 創造性の関係の国際学会に出席していた時、終わりの頃に年配の女性の発表者が、開口一番、「過去の作曲家たちは、他人の曲をコピーすることが多かった」と言い放ったので、私は目が覚めた。
「おもしろい」
 確かに、スランプに陥ったり、期日を迫られて作曲しなければならなかったり、どうしてもすっきりと曲が作れなかったら、他人の作曲をちょいと利用することは、考えたのではないだろうか。
 たとえば、ショスタコービッチの最後の交響曲第15番の第一楽章を聞くと、50年前のアメリカのテレビのローンレンジャーの主題歌が何度も飛び出してくる。これは「ウイリアム・テル」から拝借したものだ。私はショスタコービッチが好きだが、このような露骨な引用は、初めて聞いた時には、非常に不自然に感じた。
 このように大胆に、あけっぴろげに引用されなくても、多分、歴史の中には、多数の曲が他の曲に引用され、「~のテーマによる」とか、「~の変奏曲」とか言いながら、使われてきたのだろう。昔は、イタリアで流行している曲を、ロシアで使っても、誰も文句を言わない時代だったのだろう。
天才モーツアルトのように、頭の中から流れるようにメロディが出てきた人以外、作曲家たちの苦闘は大変だったろうと思う。現在のコンピューター分析では、簡単に類似のメロディをスキャンすることが可能になっていて、剽窃された曲などを探ることができる。DNAの断片の類似を探ることと同じやり方だ。
 一般の論文で、剽窃を調べるソフトがあるというが、音楽も同じように剽窃を探ることができる。
 

こんなことを考えていたら、その学会の発表者が発表を終えて、
「はい、何かご質問はありますか」と司会が言ったので、
「はい」と手を上げて、「最初に言われた、作曲家が他の曲をコピーしてきたと言われたのですが、そのもっとも典型的な例を教えてください」と言った。
 発表者は、私の質問に驚いて、
「いや、具体的には、知りません」と、回答を避けた。
(そんなら無責任な爆弾発言をするなよな)と言いたかったが、我慢した。一度、徹底的に調べてみよう。

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