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【1/4】火力?水力?原子力??乱立エネルギー供給体制 - ここまで嫌われる原子力発電とは?

【1/4】火力?水力?原子力??乱立エネルギー供給体制 - ここまで嫌われる原子力発電とは?

生内 洋平

EGGPLANT楽団主催 株式会社デザインバンク代表 & アート・ディレクター 株式会社アニー・デザインオフィス アートディレクター ジャンルの垣根なく、仕事活動中。二娘のパパ。音楽は家族。デザイン・アート人生の相棒。創り続ける目的は自分と関連あまたの豊かさ創りです。

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最近よく取り上げられる原子力発電所の存在意義。
「あんなに危険がいっぱいの発電所なんて必要ない!」
という結論に至るのは簡単ですが、同時に無理もないことです。
「原発なんてなくても電力は足りるって言うじゃないか!」
ご尤もです。東電も電力供給の試算をやり直した結果として、
今年計画停電を行う必要はないのではないかとの見方を公開し始めました。

★果たして原子力発電は本当に必要か?

という事を考えるには、まず原子力発電について最低限知らなくてはなりません。
当ブログでもちょっと連続記事をお休みしてこちらの話題に触れたいと思います。
情報の正体や取り扱いを考える上でも非常に有意なテーマでもあります。
丁度このブログのお台としても「原子力は必要か?否か?」が与えられましたので、僕は皆さんと一緒にこのお台を考えることができるような内容にしてみました。
僕の結論は随所に、最後にちょっとだけ触れます。。。
皆さんも一緒に考えてみてください。

最近「原発について」というiPhoneアプリが無料でリリースされました。
これが良くできていて、原発の仕組みをかなりわかりやすく図解しています。
これを元に、原発の仕組みを簡単におさらいしてみましょう。

★そもそも原子力発電とは?なぜここまで嫌われる?

現在の商業原子炉で実現されている原子力発電は、天然採掘されるウランを原料に、核分裂反応を起こして熱エネルギーを発生させ、発電タービンを回し発電する「核分裂反応方式」です。
今回のように事故を起こして、方々から嫌悪される理由は人体に遺伝子レベルで有害な作用を持つ放射線を発する能力(放射能)を有する物質(放射性物質)を生み出しながら運転されるからです。

しかも発電過程で生成される放射性物質が強い放射線を発し続ける期間は、短いヨウ素で数週間。
セシウムやストロンチウムだと空気中に存在している状態では何十年単位で強い放射線を発し続けます。
これが土壌などに沈着したり、過去にあった例では建築用コンクリートに紛れ込んで建物自体が放射能を帯びる事態に陥ってしまったりと、非常に長い間人体へ悪影響を及ぼし続けるとされています。
ここまで言われると、もはや嫌わない理由はありません。

★事故後の処理が長期化する

また核分裂反応は常温界で起こす事ができる連鎖反応なので、逆にいえば制御がしにくく、チェルノブイリの様に「制御しきれなくなって結局大爆発」などの事故が起こる可能性も否定できず、そうなると高濃度の放射性物質が大量に大気中にばらまかれることになり、事故地周辺に完全に人が住めなくなってしまうなど、致命的な被害をもたらすこともあります。
地球の半分以上に放射性物質をまき散らしたと言われているチェルノブイリ原発の事故を例に取れば、もう半世紀以上も前ですが、未だにその後処理は済んでいません。
当時、放射性物質の飛散を防ぐために取られた最後の手段としての「石棺(事故値周辺を完全にコンクリートで覆ってしまう。厚みの十分にあるコンクリートは放射線をほとんど通さない)」も、残り数年で耐用年数がきてしまうと言われています。
そうなるとさらに上から新しい石棺をかぶせる必要があるんじゃないかとも言われ、事故後反世紀経った今でも未だに対応に追われている現状であり、福島第一原発も長い目で見ると同じような状況が待っているかもしれません。

★原子力にはいい面もあります。

それは「CO2をほとんど発生しない」事です。
この事はここ数十年の大気汚染シンドロームの中大きくもてはやされ、原子力が流行った大きな原因の1つでしょう。
またCO2は直接人体に大きな健康被害を及ぼしませんが、地球温暖化という環境被害をもたらすとされ、排出削減への取り組みは放射性物質とは全く異なる観点で行われています。あと、よくメリットとされている点として「コストが安い」という話があります。
これは、平たく言えば原材料(ウラン)あたりの発電コストが安いということです。
しかしながら原子炉の建設費用、今回の震災でで話題になった廃炉費用、設備ランニングコストや使用済み核燃料の貯蔵・処理コストなどの鑑みたときに「原子力は決して安くはない」という説もあります。

また、ウランを燃やし尽くした使用済み核燃料を再利用して、もう一回発電熱源として使おうという試みも行われています。
この方式を用いることができる原子炉を「高速増殖炉」といい、日本では「もんじゅ」などで実用化へ向けて実験が繰り返されています。
日本を含めこの方式の実用化へ向けて実験炉を運用している国がはいくつかありますが、制御が難しく、先日のもんじゅの事故しかり、大半がうまく行っていません。この方式が実現される賭してもまだ随分際の話ですし、実験炉での事故が頻発している為、各国が研究を断念し始めており、もしかしたらこの技術が日の目を見ることはないかもしれません。

簡略説明ですが、これが原子力発電の今です。

ご意見・ご要望・文句は@ikunaiまで。

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火力?水力?原子力??乱立エネルギー供給体制
【1/4】火力?水力?原子力??乱立エネルギー供給体制 - ここまで嫌われる原子力発電とは?
【2/4】火力?水力?原子力??乱立エネルギー供給体制 - 発電方式にはどんなものがある?
【3/4】火力?水力?原子力??乱立エネルギー供給体制 - 発電方式ごとの仕組みを考える
【4/4】火力?水力?原子力??乱立エネルギー供給体制 - オール電化住宅の意義(近日公開)