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成活とは 1-7 全ての入れ歯を半日で治します。技術を身につけた成活(3/7)
杉並区「入れ歯専門の歯医者さん」今日の出来事
成活とは 1-7 全ての入れ歯を半日で治します。技術を身につけた成活(3/7)
開業して三代目。高齢の方にも安全安心な保険の入れ歯治療、修理、メンテナンスを中心に行なっている。
当ブログ「杉並区「入れ歯専門の歯医者さん」今日の出来事」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/ito_takafumi/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
予想される複雑な形
入れ歯の多くは部分入れ歯です。
部分入れ歯は残っている健康な歯を利用して専用のバネで固定します。
このバネを専門用語ではワイヤークラスプといいます。
ワイヤークラスプが健康な歯に負担がかけすぎるようではだめ。
健康な歯を優しく抱え込むように安定させる必要がある。
ということは、ワイヤークラスプは非常に複雑な形になります。
問題はそこです。
ここが難しそうなんです。
この複雑な形を知っているだけに不安に襲われてしまう。
だからこそ歯科医のほとんどは専門の歯科技工士に発注しています。
「こんな複雑なものが作れるようになるのだろうか?」
そう考えると、この技術を覚えようとする気持ちにブレーキがかかってしまいます。
でも、どうしても患者さんの喜ぶ顔が見たい。
やはり挑戦してみよう。
やる前からあきらめてどうするんだ。
迷っていないで思い切って歯科技工士のWさんに相談してみよう。
でも、技工士の領域だからなぁ。
イヤな顔をされるかな?
私が挑戦しようと思った経緯を聞きながら、Wさんは手を休めません。
鋭利なピンセットで部品を押さえ、先のとがった小さな工具で器用に曲げていきます。
「だから、どうしても覚えたいんです」
「......」
Wさんは無言のまま、鋭利なメスのような道具を使って微調整をしています。
「部分入れ歯のバネの作り方を教えてくれませんか?」
「......」
私は不安な気持ちでいっぱいになってWさんの顔を覗き込みました。
断わられるかな?
やはり無理なお願いなのだろうか?
最後の調整を終えて完成した入れ歯を静かに作業台の上に置くと、Wさんはそのままイスを静かに回転させ、こちらを振り向きました。
にっこりと微笑みながら一言。
「はい。いいですよ」
あっさり了解。
よかった。
気持ちが伝わったんだ。
そう思うとうれしくてたまりませんでした。
「よろしくお願いします」
よーし、これを完璧にマスターするぞ!