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道具をうまく使う ~ピットレックの使い方 魔球編~

道具をうまく使う ~ピットレックの使い方 魔球編~

野原 淳

キングジムファイリング研究室でファイリングや机の整理のしかたなどの指導・提案をしています。

当ブログ「ファイリングは捨てることと見つけたり」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/jun_nohara/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


 皆さんこんにちは。キングジムファイリング研究室の野原です。

 ピットレックの使い方、変化球編では終わりません。最後は魔球編です。

 

【ピットレックを暗記カードとして使う】

 今回の使い方は、私が考えたものではありません。先日、お客様にピットレックをご紹介したら、「暗記カードの代わりにもなりそうだね」と一言。

 「そんなアイデアがあったのか!」と思いました。変化球編で紹介した、レシートなどに書いてしまったチョイメモをピットレックで読み取る、くらいのことしか思いつかなかったのに、暗記カードとは...。しかも結構実用的そう。その場で思わず、「誠ブログで紹介させていただいてもよろしいでしょうか」と申し出てしまいました。

 暗記カードを使って勉強される方もいらっしゃることでしょう。良いんですけど、かさばるし、カバンへの納まりも悪い。

 だったらピットレックで読み取ろうというわけです。裏面も読み取れるというピットレックの機能を最大限に利用した使い方です。

 これなら1800枚のカードを持ち歩くことができます。単語、構文、イディオム...。いくらでもOK。覚えてしまったものは倉庫へ入れてしまい、覚えていないものだけ見えるようにするのもよし、マイリストを作成して、ジャンルごとに見て行っても良いでしょう。

 

【暗記カードの範疇を超えた!これはもう持ち歩ける学習参考書!】

 ピットレックのすごいところは画像で持ち歩けるところです。それを、1つの項目につき、裏と表の2枚です。

 画像なので、フォーマットがありません。ここは単語だからアルファベットしか入らないとか、そういうのはありません。名刺サイズなら、何でも良いのです。手書きでも印刷でも、地図でも写真でも、参考書の切り抜きでも。

 こうしたものみんな写真に撮って、画像として参照できます。

 なお、コツはいりますが、名刺クリッパーに挟まなくても、参考書をそのままピットレックに近づけて写真を撮ることもできました。少々ボケますが、人物の顔写真などなら、まぁ大丈夫。このテクを身につければ、わざわざ参考書を切り取らなくても暗記カード作りができます。

 ちょっと試しに世界史版を作ってみました。20101024_28-01_サムネイル.jpg

 氏名、会社名に入れた言葉は一覧表示の時に下に表示されてしまいますが、検索することを考えると人物名や事件名、年代がいいですね。

 歴史的事件名や人物の名前をみて、この人は何をやったか?どんな事件か?などを説明する、というスタイルで勉強するのに使うと良いと思います。

 写真の表面はこんな感じです。これが問題になるわけです。

20101024_28-02_ビスマルク.jpg 回答や詳細な説明は裏面撮影の側に書きます。「メモ」欄を使ってもいいでしょう。

20101024_28-03_ビスマルク説明.jpg いいですね~。カラー画像なので、色ボールペンも手書きの良さもそのまま反映されます。やっぱり、勉強はフォーマットに縛られず、自分で書いた字やまとめ方の方が絶対にいい。

 マイリスト機能を使って、「古代ヨーロッパ史」「ドイツ帝国の成立」などカテゴリ分けの他、「世界史人物」「世界史の出来事」など、多重に区分けすれば、いろいろな分野での出題も可能。「世界史」などと大雑把なマイリストも同時に作れば、色々な時代のが出て来ます。

20101024_28-04_マイリスト.jpg

 

【実際に使ってみて】

 それにしてもこのサンプル画像を撮影するのに結構世界史の勉強になってしまいました。サンプル画像としてどの人物がいいか?どんなことを入力すれば実用的か?そんなことを試行錯誤しながら入れたり消したりするのがこれまた勉強になります。作っている間に覚えてしまう、というタイプの教材ですね。

 キーワード検索や、並べ換えができるのは、デジタルツールに入れたことによる大きなメリットだと思います。

 あくまで名刺「整理」ツールとして生まれた以上、ランダムに出題する機能などは望めません。参照順などが最もそれに近くはなるかもしれませんが、こう言う変化球(魔球でしたね)的な使い方ですから、その辺は運用面でカバーしないといけません。登録日を年号に使おうと思いましたが、残念ながら1975年~2050年までしか選べずこちらも断念。事件名については会社名に年号を入れました。4桁に満たない年号は0を頭につけて強制的に4桁にするといいでしょう。

 でも、これに1日1つ単語を登録していくとか、そういう積み重ねをして最後に出来上がったコンテンツ(間違いなくそう呼べると思います)はとんでもない資産になりそうですね。テスト前にこれ一台あれば、英語も古文も世界史も復習できちゃう。実に楽しそうです。

 

【カード型のものなら何でも応用可能】

 魔球編、いかがでしたか。久しぶりに私も燃えてしまいました。やっぱりお客様のご意見は貴重です。

 こうなってくると、カードサイズのものは何でもピットレックに入るという発想が生まれて来ます。重たい参考書やかさばる暗記カードを一つに集約できるかもしれません。

 サイズが若干違ったり、ペラペラなものでも透明シートに挟めば読み取れますから、名刺ホルダーだからと言ってガチガチに考えず、いろいろな情報を持ち歩けるモバイルツールとして解釈すれば、あなただけの使い方もいろいろ出てくると思います。