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「捨てる」という名の時間投資術:1か月満期コース ~事前知識編~

「捨てる」という名の時間投資術:1か月満期コース ~事前知識編~

野原 淳

キングジムファイリング研究室でファイリングや机の整理のしかたなどの指導・提案をしています。

当ブログ「ファイリングは捨てることと見つけたり」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/jun_nohara/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


 皆さんこんにちは。キングジムファイリング研究室の野原です。

 年末に始めるのにぴったりの、「捨てる」という名の時間投資1カ月満期コース、2回目の今日は、事前知識編です。

 お金の投資も本や雑誌の言うがままにやってみても絶対にうまくいきません。自ら理解し、ポリシーを持って、自らの決断で行動することが必要です。時間投資も同じだと思います。

 

【-捨てる- スタートはここしかない】

 ファイリングのスタートは常に「捨てる」です。捨てて、減らして管理できる分量に抑える。この作業に戸惑いがあっては先に進みません。下の5つの考え方を身につけ、要不要を見抜く、選別眼の正確さを養いましょう。

1.「とりあえず取っておく」から「要らないものは捨てる」へ意識改革を起こす

 「もしかしたら使うかも」と考えると何でも必要に思えて来るので、「これを捨てても仕事を進められないか」と考えることにします。

 限りあるスペースと時間で出来ることは、当然限られます。その中で仕事をし、書類を作り、分かるようにに残さなければならないのです。

  

2.ものが減れば、管理工数も減ってラクになると考える

 ものがあれば管理しなければなりません。ものが多すぎると管理しきれなくなり、「探し物」という無駄な時間を後払いし続け、時間の自転車操業に陥ります。

 整理・整頓というと窮屈に感じたり、縛られるように思ったりするかもしれません。しかし、モノは時間の負債です。不要なモノを持つことの方があなたを縛っているのです。

 

3.複数の機能を持つものに換える、似たものはどちらかにまとめる

 ペンを1本1本ではなく多機能ペン、メモやカメラや手帳をスマートフォンに集約するよう、自分の仕事の仕方を変えます。

 ものを減らせば、管理工数的にも、物理的にも軽快になっていきます。

 もちろん、スマートフォンの内臓カメラではなく、やっぱりデジカメがいい、ということもあるでしょう。楽しみまでスポイルする必要はありません。その代わり、別の何かを減らすのです。

 

4.捨てるか、管理するか、どちらかにする

 捨てたくない、でも管理もしたくない、というのは無責任です。持つなら管理する、管理できないなら持たない。

 この仕事に時間を割くべきか、ビジネスの中で常に判断しているはずです。書類やモノも全く同じ。持てばスペースを取り、探し物の時間が増えるのですから、それでも持つべきかの判断をサボってはいけません。

 

5.戻す場所がないものは捨てる

 組織としてあなたに与えられるスペースは有限です。その組織に属している以上、組織のルールの中でやりくりするしかありません。それも能力の一つです。戻す場所がないなら、設備的に管理能力を超えています。

 このような考えを持って、廃棄の作業に取り組みます。実際に作業してみて、またこの考えに立ち返り、そしてまた捨てる...。

 考え方があって、現実に直面する。それを繰り返すうち、徐々に選別眼が磨かれ、作業が進むようになります。

 次回はいよいよ実際の作業に入ります。