誠ブログは2015年4月6日に「オルタナティブ・ブログ」になりました。
各ブロガーの新規エントリーは「オルタナティブ・ブログ」でご覧ください。
やってて良かった...!クリアデスクは見た目もキレイで効果あり!
ファイリングは捨てることと見つけたり
やってて良かった...!クリアデスクは見た目もキレイで効果あり!
キングジムファイリング研究室でファイリングや机の整理のしかたなどの指導・提案をしています。
当ブログ「ファイリングは捨てることと見つけたり」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/jun_nohara/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
ここまで2回に分けて、仕掛りファイリングとMAILファイリングを説明してきました。
これによって、机の上の書類は仕掛りボックスだけになります。仕掛りボックスは退勤時や外出時はキャビネットに戻すわけですから、あなたが席にいないときは、書類も机の上には一切ない状態になります。
この状態を「クリアデスク」と言います。
今日はこの「クリアデスク」のお話をいたしましょう。
【クリアデスクってなに?】
皆さんは「クリアデスク」という言葉、聞いたことありますか?もしなければ、覚えておいて良い言葉だと思います。「クリアデスク」はMAILファイリングや仕掛りファイリングのような私たちキングジムが作った言葉ではなく、ISO/IEC27001にも規定されている一般的な言葉です。情報セキュリティの意識が高まる今後、必須の考え方になっていくのではないでしょうか。
クリアデスクとは...
- 長時間の離席では、すべての機密情報が机の上に出ていない状態にする。
- 短時間の離席であっても、覗き見や紛失を防ぐため、引き出しにしまう、裏返すなどの対策を行う。
これは、紙だけでなく、ノートパソコンや外付けハードディスクのような持ち出しやすい情報機器、ドライブトレイに残されたままのメディアなども対象です。
機密情報とあると公開情報なら机に散乱したままでも良いようにもとれますが、そうではないと思います。
例え公開情報でも、なくした、間違えて捨てた、などとなれば、一時が万事、そういう管理レベルなんだと思われるでしょう。公開情報だからなくしても良いんです、なんて開き直れるはずもありません。
ですから、やっぱりすべての情報を放置しないと理解するべきなのです。一番最後にも書きますが、これは維持のしやすさにもつながります。
情報が出ていない状態が実現すれば、紛失、持ち出し、覗き見、劣化、誤廃棄、誤送信...書類にまつわる事件・事故が起きようはずもありません。
クリアデスクになっていると、オフィスが見た目から違って来ます。口先で色々説明するより、ずっと説得力がありますね。
クリアデスクは仕掛りファイリングとMAILファイリングで実践できます。作業中の書類は1箱に納まる仕掛りファイリングでないと、事実上、クリアデスクは不可能でしょう。下の写真のような状態では、毎日退勤時にクリアデスクなんて、出来るはずがないですからね。
↑「危険」な机の上の例。まずは仕掛り・MAILファイリングから始めましょう。対策してミスが起きないのと、たまたまミスが起きていないのとでは意味がぜんぜん違います。さて、あなたはどちら?
【あなたの机も会議室と同じに】
クリアデスクをやっている所があなたの会社にもあります。それが会議室です。会議中は会議の資料しか机の上に出しませんよね。だから、資料もすぐに見つかるはずです。
会議が終わったら、会議室の机の上は全て片付けて退出するわけです。次に誰が使うかわからないのだから、当たり前ですよね。
要は、あなたの机も会議室の机だと思って使えばいいのです。会議室でできるのだから、自分の机でもきっとできるはずですよね。
【クリアデスクを維持するために】
クリアデスクを維持するためにも、「一切の情報を放置しない」とすべきです。反発を気にして「機密情報だけ」などとつけてしまったら、机に出ているものを一つ一つ機密かどうか判断しなければならなくなります。事実上無理ですし、業務に詳しくないと言いくるめられてしまうかもしれません。
本や新聞は机の上に散乱しても良いことになり、見た目にはひとつも奇麗じゃありません。見た目的に大差がないので仕舞いにはやってもやらなくても同じになり、崩壊するのです。
維持するためにはチェックして回ることも必要です。その時、誰が見ても判断できるよう、「一切出さない」という明確さが求められるのです。
【クリアデスクにするしかないフリーアドレス】
クリアデスクというと、何か堅苦しいというか面倒臭そうというか、そんな気がするのに、フリーアドレスは何かちょっとカッコイイ、先進的なオフィスで憧れちゃう、...みたいな印象が私にはあるのですが、皆さんはどうですか。
「フリー」という言葉が、そういう印象を与えるのかもしれません。
でも、フリーアドレスはクリアデスクとセットです。自分の席を決めないフリーアドレスは、今日自分が座った席に明日は別の人が座るわけですから、会議室と同じです。クリアデスクにしないわけには行きません。
フリーアドレスの方が取り組みのモチベーションが上がりそうならそうしちゃいましょう。クリアデスクだけでなく、スペースコストの削減になるなど、それ以上の効果も期待できます。
むしろ「引き出しはあるけど入れちゃダメですよ」「明日もあなたがそこに座って今日の続きをやるんですけど、でも一旦片付けて帰ってください」と口うるさくルールで縛るより、そうするしかない環境にしてしまって「これでやってね」って言う方がシンプルですね。