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オフィス無法地帯化の原因とは(1/2)
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皆さんこんにちは。キングジムファイリング研究室の野原です。
夏休みには一度くらい、更新しようと思っていたのですが、...自分との戦いに、連日連夜、負け続けたわけであります。
人間だれしも弱いもの。ま、とりわけ私は、かなり弱い方の部類に属する人間でしょうけれども。
さて、気を取り直していきましょう。今回はファイリングシステムを維持するために必要な、「意識」のお話です。
【あなたのオフィスはファイリング無法地帯ではないですか?】
ファイリングシステムの継続にはまず、「ルール」が必要です。目的は何か、目的を達成するために、誰が、何をどこまでやらなければならないのかを明確にしたルールです。
ファイリングを知らないままオフィスで仕事をしている人たちのことを、しばしば「無免許で車を運転している」などと例えて、その危険性を訴える本や雑誌などを目にします。私も同感です。
借りたものを返さない、管理すべきものを管理しない。道路上には無免許運転の人は皆無に近い状態でしょうが、恐ろしいことに、オフィスにはルール守らないまま、平然と仕事をしている無免許運転の人の方が多い、と言えるのではないでしょうか。交通ルールを守らずに運転すればやがて事故を起こすように、オフィスでもルールを守らなければ、紛失や漏えいなどの事故に繋がります。
【ツールを使ってラクにルールを守る】
ファイリングシステムの継続に必要な「ルール」を守るためには「道具」があると便利です。
殆どの場合、ルールを守ることが目的ではありません。組織の目的に向かって正しく進んでいくために、ルールはあります。
で、ある以上、ルールを守ることにパワーを消費してしまうのは良くありません。自分たちの目的に合った、無理のないルールを設定することがまず必要ですが、さらにツールを併用するとさらにラクにルールを守れるようになり、仕事に集中できます。
例えば、道路交通法という「決まり」を守るために設置された「道具」として、道路標識などがあります。
道路交通法の条文を見ながら車を運転してもルール通り走ることができるかもしれませんが、あまりにも非現実的です。道路標識があって、「見える化」されているからこそ、いちいち道路交通法を引くなどといった面倒なことをしなくても、決められたルールを守って運転することができるのです。
最近は、「道具」もさらに進化しています。危険を感知して、自動的にブレーキをかける仕組みや、車間距離を保つ仕組みを搭載した車も出て来ました。飲酒運転でないということが車に伝わらないとエンジンを始動できない仕組みなども研究されているようです。
ファイリングで言うと、見出し表示などの見える化が道路標識にあたります。
しかし、残念なことに「道具」があれば「ルール」が守られるわけではないのです。道路上にはルールもあり、標識や信号などの道具もあるのに、交通ルール違反をする人が絶えない現状と同じです。
では、何が足りないのでしょうか。
それは、ルールを守ろう、守るべきだ、と考える「意識」です。これがなければ「決まり」は絶対に守られないのです。
私ももっとブログ更新をしなければいけないと思いつつ、それができていない身ですから、「意識」を維持する難しさは理解しているつもりです。
ファイリングの維持に最も必要なことは「意識」と言っても良いのかもしれません。
次回は、この続きをもう少しお話します。