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新たな事業展開の結末

»2013年2月 5日
事業のヒント

新たな事業展開の結末

神 真一

事業アドバイザーとして、滋賀、京都で「楽しく正しい事業」に導く事業アドバイスをしています。

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少々距離がある工場の仕事をやることになり、準備がそれなりに完了したかに見えましたが、実際は違いました。

若い人材を責任者として泊まり込みで行かせようと思っていたのですが、どうしても行けないとわかったのです。

家庭の事情で泊まり込みは難しく、通勤だったら可能ということでしたが、居眠りの可能性がつきまといますし、さすがにそれは厳しいので、その従業員は断念しました。

「行け!」と問答無用で言えば行くと思っていたのですが、さすがに無理があったようです。

当たり前の話ですが、事前に聞いておく必要がありますね。(笑)

次の人材となると、適任者が見当たりませんでした。

割とギリギリの状態で仕事をしていましたので、当然ながら余っている人材はいません。

まして、責任者として泊まり込んで、現地で採用した従業員とたこ部屋になるのですから、好んで行きたいとは思えない状態です。

そこで、外人を責任者として行かせることを思い付きました。

「外人だって日本人と同じ仕事ができるし、責任者もできるはずだ!外人だからといって、単なる労働者だけではない!国籍も何も関係ない!」

「そうだ、最初に日本人が行くとは一言も言っていないではないか!」

「そうだそうだ!それでいいんだ!うお~!」

専務や責任者とこんな話をして、無理やり盛り上がったというか、その場の勢いで強引に自分たちだけで納得していました。(笑)

また、この頃にわかったのですが、単価がかなり低かったのです。

たこ部屋で住んでも、利益が出るかどうかわからないくらいの単価だったのです。

普通は最初に単価を確認すると思うのですが、ここまで準備して、この頃になって初めて単価を知ったのです。(笑)

「これは厳しいなあ~」と思っていると、工場側から待ったがかかりました。

予定していた大型の受注が伸びたので、少し先に延ばしてくれないかと言われたのです。

頭を抱える単価でしたし、行く人材が外人しかいませんので、これは好都合でした。

結局、そこまでして行く必要がないという結論になって、この仕事は自然消滅していきました・・・。

条件をしっかり聞いて順序立てて考えれば、すぐに結論が出たような話ですが、何も考えずに行動したため、多くの時間とお金を使って、やっと結論に達したのです。

めちゃくちゃというか、何も考えていないというか、適当な言葉が見つからない状態ですね。(笑)

最後に、借りた日から一度も入っていないアパートが残りました・・・。

割と広くて新しいアパートでしたので、それなりの費用を払っていたのですが、何もしないまま解約することになりました。

この場合は敷金は全額戻ってきて当然ですが、「たとえ使われていなくても、修繕費用は必要なんです」と言われて、半分くらい引かれたと思います。

当時はそんな知識もありませんので、仕方なく了承して、後味の悪い気分でした。

こうして、新たな事業展開の話は、一人芝居のような結果で終わったのでした。