誠ブログは2015年4月6日に「オルタナティブ・ブログ」になりました。
各ブロガーの新規エントリーは「オルタナティブ・ブログ」でご覧ください。
資料を鵜呑みにしちゃいけない
»2010年10月 4日
とあるコンビニオーナーの経営談議
資料を鵜呑みにしちゃいけない
とあるところで、とあるコンビニのオーナーをしている、「川乃 もりや」です。事情により、匿名です。とあるコンビニの元社員が仕事や感じたことを、時にはコンビニの内情のあれこれをブログにしちゃいます。みなさんお付き合い下さい。
当ブログ「とあるコンビニオーナーの経営談議」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/kawarimonoya/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
煙草の値上げ騒動も一段落つき、数値分析がワケの分からないことになっている今日この頃です。PCが日常に導入されて10数年、資料作りが簡単になったこともあり我々が接する店舗巡回社員も毎週のように膨大な資料を持ち込んできます。はたしてこの資料、どこまで信用できるモノなのでしょう。
□グラフに惑わされるな
まずは下記のグラフを見て、どちらのグラフが高実績か当ててみてください。
答え「どちらも同じ実績です」
もうお解りですね。グラフの縦軸の数値をいじるだけでこんなにも印象が変化します。
営業する側にとってはテクニックの一つですが、営業される側は注意して見ていかないと、相手の思う壺です。
□実験データを信用するな
最近では、「他地域で販売実験をして結果が良かったので全国展開します」といった、商品展開をすることが多くなってきました。
しかし、この実験の舞台は販売地域ではありません。実験者の実験結果発表場所が本当の舞台です。
「この商品には社運がかかっている」と、言われて実験地域に選ばれたとしましょう。実験を請け負った側はどのような実験をするのでしょう。そうです、売れるように仕掛けて実験をします。
例)サンドイッチの新商品実験
現状・・・一日当り50個の販売をしています。商品は5種類だとします。A(15ヶ)B(12ヶ)C(10ヶ)D(7ヶ)E(6ヶ)とします
実験時・・・A(12ヶ)B(10ヶ)C(8ヶ)D(5ヶ)E(3ヶ)新商品(27ヶ)合計65ヶ
といった結果になった場合。まるで、新商品の投入がきっかけとなりサンドイッチ全体の販売数が上昇したように見られます。しかし、店舗巡回社員が持ってくる資料にはどの位商品を発注したのかが欠落しています。A(20ヶ)B(18ヶ)C(15ヶ)D(10ヶ)E(7ヶ)新商品(40ヶ)合計110ヶの発注をしたのかもしれません。
このような実験をして何になるというのでしょう。だけど、それは仕方のない事なのです。実験を始める前から、ストーリーは完成しているのですから
逆に、その実験をしなければならなかった人に同情します。ストーリー通りの結果を出せなければ無能扱いされてしまうかもしれないからです。
ストーリーを決め、その通りになるかの実験なのです。
このような資料(特に数値データ)に惑わされないためにはどうしたらいいのでしょう。
◯実験に使われた数値をすべて知る
グラフ等はグラフの波に惑わされてはイケませんし、販売データならば仕入も廃棄ロスも見ていかなければなりません。実験データならば実験環境も知る必要があります。
◯資料が出来た環境を知る
「なぜ、その資料が作られたのか」その資料作成の背後を知ることで、信用できる資料か否かの判定ができます。
もちろん、相手も騙すつもりで資料作りをしているわけではないでしょうが、相手の持ってくる資料を鵜呑みにすることはヤメておきましょう。特に営業関係者からの資料は、売るための資料です。良いところを抜粋して資料作りをすることは、騙すとかではなくごく自然な行為なのですから。
□グラフに惑わされるな
まずは下記のグラフを見て、どちらのグラフが高実績か当ててみてください。
答え「どちらも同じ実績です」
もうお解りですね。グラフの縦軸の数値をいじるだけでこんなにも印象が変化します。
営業する側にとってはテクニックの一つですが、営業される側は注意して見ていかないと、相手の思う壺です。
□実験データを信用するな
最近では、「他地域で販売実験をして結果が良かったので全国展開します」といった、商品展開をすることが多くなってきました。
しかし、この実験の舞台は販売地域ではありません。実験者の実験結果発表場所が本当の舞台です。
「この商品には社運がかかっている」と、言われて実験地域に選ばれたとしましょう。実験を請け負った側はどのような実験をするのでしょう。そうです、売れるように仕掛けて実験をします。
例)サンドイッチの新商品実験
現状・・・一日当り50個の販売をしています。商品は5種類だとします。A(15ヶ)B(12ヶ)C(10ヶ)D(7ヶ)E(6ヶ)とします
実験時・・・A(12ヶ)B(10ヶ)C(8ヶ)D(5ヶ)E(3ヶ)新商品(27ヶ)合計65ヶ
といった結果になった場合。まるで、新商品の投入がきっかけとなりサンドイッチ全体の販売数が上昇したように見られます。しかし、店舗巡回社員が持ってくる資料にはどの位商品を発注したのかが欠落しています。A(20ヶ)B(18ヶ)C(15ヶ)D(10ヶ)E(7ヶ)新商品(40ヶ)合計110ヶの発注をしたのかもしれません。
このような実験をして何になるというのでしょう。だけど、それは仕方のない事なのです。実験を始める前から、ストーリーは完成しているのですから
逆に、その実験をしなければならなかった人に同情します。ストーリー通りの結果を出せなければ無能扱いされてしまうかもしれないからです。
ストーリーを決め、その通りになるかの実験なのです。
このような資料(特に数値データ)に惑わされないためにはどうしたらいいのでしょう。
◯実験に使われた数値をすべて知る
グラフ等はグラフの波に惑わされてはイケませんし、販売データならば仕入も廃棄ロスも見ていかなければなりません。実験データならば実験環境も知る必要があります。
◯資料が出来た環境を知る
「なぜ、その資料が作られたのか」その資料作成の背後を知ることで、信用できる資料か否かの判定ができます。
もちろん、相手も騙すつもりで資料作りをしているわけではないでしょうが、相手の持ってくる資料を鵜呑みにすることはヤメておきましょう。特に営業関係者からの資料は、売るための資料です。良いところを抜粋して資料作りをすることは、騙すとかではなくごく自然な行為なのですから。