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ツイッター学概論 その4 「つぶやき成分比較研究」

ツイッター学概論 その4 「つぶやき成分比較研究」

本間 理絵

都内在住の編集者。趣味は食べ歩きと旅行。


 ツイッターは世界中で1日5万5000回もつぶやかれている(今年5月調べ)。日本はアメリカ、インドに続いて利用者数で第3位。ブームの折、利用者数も1日30万アカウントペースで急増している。

 さて、TL(タイムライン)上でさまざまなつぶやきを見ていると、人によってつぶやきのタイプが違うことがわかる。①発信型(=もっぱら自分から情報発信する)、②RT(リツイート)型(=もっぱら他人のつぶやきにリツイートする)、③折衷型(①+②)の3タイプに分類できる。

たとえば①の発信型の代表例は、話題作『「電子書籍」の衝撃』の著者でITジャーナリストの佐々木俊尚さんである。

下図はMymeyouによる佐々木さんのつぶやき分析である(http://meyou.jp/sasakitoshinao)普通の会話、RT、リンク(短縮URL付)、独り言の割合は大体4.5:3:2:0.5で、とくにリンク(短縮URLを使ってブログやニュースにリンクしている)の割合が18%と高く、これに会話と独り言を合わせると全体の7割が自分から情報発信するつぶやきである一方、他人のつぶやきへのRT3割しかない。

 

佐々木.png 

 

佐々木さんのようにリンク(短縮URL付)率が高いことが、情報発信型の特徴である。

もうひとつ、情報発信型の顕著な例である編集記者の柳生譲治さんのつぶやき分析を見てみよう(http://meyou.jp/shibainuking)。リンクが実に全体の7割を占める一方、RTは1割にも満たない。

 

 

しばいぬ.png

 

毎日膨大な量が発信されるブログやニュースの中から吟味してひとつひとつのつぶやきにリンクを貼る、という作業はかなり面倒くさいものである。なぜといって①注目に値するブログやニュースを見つける⇒②それを短縮URLにする⇒③それに気の利いたコメントをつけてつぶやく、という3段階の作業が必要で、ついつい億劫になるからだ。

だから私も含めて、大半の人は情報発信型のつぶやきをしない。他人のつぶやきにRTをつけるほうが作業が楽だからである。

 

RT型の代表例はイラストレーターの本橋ゆうこさんである(http://meyou.jp/kuromog)。

 

 

もとはしさん2.png

 

 

 TL上で「龍馬伝」関連のつぶやきに頻繁にRTをつけている健気な姿(アイコンだが)をよくお見かけする。彼女のつぶやき分析を見てみると、上図のように普通の会話、RT、リンク(短縮URL付)、独り言の割合は大体5.5:4:0:0.5である。他人のつぶやきへのRTが全体の約4割を占めている一方、URLを貼った情報発信がまったくない。

 

最後に③の折衷型の例として、私のつぶやき分析をみてみよう(http://meyou.jp/riepon_jp)。

 

わたし.png

 

普通の会話、RT、リンク(短縮URL付)、独り言の割合は大体6:2:1:1である。

私は密かに佐々木さんや柳生さんのような「情報発信型」を目指しており、なるべくリンクを貼ってつぶやこうと思っているのだが、現実には9%と佐々木さんの2分の1しかできていない。

 「情報発信の女王」への道は、遠く、険しい。

 

 さて、あなたのつぶやき成分はどのタイプ?