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041.【自分の事】競馬事件のその後

»2012年11月 6日
IT雑貨屋、日々のつづり

041.【自分の事】競馬事件のその後

佐藤 洋之

1967年生まれ、神奈川県横浜市在住。ひょんな事からIT業界に努めて四半世紀、嫁と子供2人、あとメス猫一匹を抱えて、日々奮闘しているエンジニア(??)です。趣味はバイクと読書。IT業界の事、仕事の事、趣味や日々の雑感などについて、これから書いていきたいと思います。

当ブログ「IT雑貨屋、日々のつづり」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/satou55_makoto/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


 こんにちは。
 ブログ記事を空いている時間に書き溜めておこうと、シコシコ書き始めています。自宅では子供の友達が遊びに来ていて、2階がどたばたして煩いのなんの・・・嫁は外出。
 こういった時間を利用して書いていかないと、中々記事の更新が出来ません。

 佐藤@IT雑貨屋です。

 前回書いてから2ヶ月以上経過してしまいましたが、続編をアップします。

 さて、競馬事件の翌日。会社に出勤すると、案の定、件の社員は出てきていません。開発部の半数が出勤していないという、何か寂しい雰囲気でありつつも、そこにどんよりと重い雰囲気が漂っていました。

「Eさんとかは、この後、会社に出てくるのだろうか?」

 そんな不安も感じていましたが、仕事は仕事、納期が決まっているので進めなければいけない作業が山ほどあります。とりあえずEさんをはじめ、その他のメンバーの仕事の変わりは急遽、課長のNさんが行う事になっていました。

 しかし課長とは言っても、知っているのはMS-DOS。今回取り組んでいるOS/2の、しかもGUIインターフェースのPM(プレゼンテーション・マネージャ)の事など全然理解していません。

 私の方はと言えば、取り組んでいるのがOS移行に関する事柄が中心なので、上位プログラムで行っているデータベース制御や幾何演算処理の関数などは全然わからず。ましてやユーザーインターフェースを取り持つところの仕組みなんかは知りもしません。

 しかし、、、結局、課長は当時の私に丸投げしてきました。

 という事で、他のやっている部分まで、当面の間、私がソースコードを解析しながら、可能な限り作業を進めるという事になってしまいました。

 他のメンバーが出勤停止の期間中、ソースコードを追いかけつつ、不足している箇所のコーディングを行っていく。そして仕様として不明な点は課長と打ち合わせをして明確化してからコーディングするという事をひたすら繰り返す日々でした。

 そんなこんなで一週間経過し、出勤停止となっていたメンバーは出社してきましたが、みな手には「退職届け」を持参で課長のところへ。ただしリーダーのEさんに関しては協力会社社員なので、届けは持ってきていませんが、どうやら協力会社を近日中に退職するとの事でした。

 このメンバーの一人は、中途入社ながらも同期のTさん。
 元ヤンキーでペンキ屋から転身してきた変り種の人でしが、同期入社という事と、年齢も2歳年上という事で、私とは何かと仲良くしていた人です。

「本当に辞めてしまうんですか?」と当時の私。すると以外な言葉が。

「実はEさんの知り合いで新宿の機器メーカがプログラマを募集していたんで、俺はEさんとその会社に出勤停止の間で面接に行っていたんだ。そうしたら先方は是非ともうちで働いて欲しい!という事だったんで、ここを辞めて転職する事にしたんだ」

 直後の私の感想は「それはずるいぞ!」というものでしたが、今回の会社の対応を見ていた時、その判断を覆すだけの思いを持つ事は出来ませんでした。

 他のメンバーに聞くと、この機会に田舎に帰るという人もいたりで、結局プロジェクトは再度仕切りなおしで、当面、塩漬けにするという事で会社は整理をしました。

 そしてこの事がきっかけとなり、当時、開発部は12名いたのですが、3ヶ月の間に8名が退職。退職の理由は様々ありましたが、根底には「今回の社員への対応による影響」があった様でした。

 開発部に残ったのは4名。こりゃあかんでしょう。
 その感情が意識せずに僕の表情に顕れていたのでしょうか、ある日社長室に呼び出されました。

「お前、会社を辞めるのか?」

 いきなり切り出され目を白黒しましたが、当時の僕はそこまで考えていませんでした。

「いや、、、少し先行きは考えているんですが・・・」と言葉を濁すと、すかさず社長は畳み掛けました。

「お前がいなくなると、うちの会社でOSや周辺機器の事を理解している奴が居なくなる。不満は金か?」

20121104イラスト.JPG
 まあ確かにそれもありました。当時は一人でアパート住まいをしていたので、手取り給与は13万円程度、残業しても14~15万の給料では生活するのが精一杯だったからです。

「まあ、給与には不満は確かにありますが・・・」

 すると社長はすかさず言いました。

「じゃあ来月から五万円基本給をアップするから、絶対に辞めたりするなよ!」

 年俸ベースでいきなり60万円以上アップの提示に、言葉を失っているうち、この話は終わってしまいました。

 開発体制が1/3になり、仕事が減るなら良いのですが、この騒動の半年後位から、営業を強化という事で会社が動き出し、いままでは自社の営業だけだったのが、営業販社の協業の話をまとめて来たり、その為のサポート部署が出来たりと、会社としてはいや増して勢いで動き出し始めました。

 さてさてこれからどうなるのか・・・不安は全然なくなりません。
 このつづきは次回に。

 ここまで読んでいただきありがとうございます。
 IT雑貨屋をこれからもよろしくお願いします。