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043.【雑感】エンジニアのキャリアアップ(続き)
»2012年11月14日
IT雑貨屋、日々のつづり
043.【雑感】エンジニアのキャリアアップ(続き)
1967年生まれ、神奈川県横浜市在住。ひょんな事からIT業界に努めて四半世紀、嫁と子供2人、あとメス猫一匹を抱えて、日々奮闘しているエンジニア(??)です。趣味はバイクと読書。IT業界の事、仕事の事、趣味や日々の雑感などについて、これから書いていきたいと思います。
当ブログ「IT雑貨屋、日々のつづり」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/satou55_makoto/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
ここ最近、一気に寒くなってきた感じがします。私は今日からコートを着て出勤しましたが、駅につくとちらほらコートを着た人も見かけて、季節が冬に向かっていることを実感しました。
佐藤@IT雑貨屋です。
前回のエンジニアキャリアアップの続きを書きます。
大きい会社で腰を据えてキャリアに磨きをかけることも、複数の会社を渡り歩き、そこで自身のキャリアを着けていくにも、昔ならばいざ知らず、今の時代では容易な事ではありません。
よく若いエンジニアと話をすると、この「キャリアアップ」という単語は耳にしますが、では具体的にどんなキャリアパスで考えているのかと質問すると、これが結構「ばくっとしたイメージ」しか出てこない事が多いのです。
私がこの業界に入った頃は、システム関連のキャリアとは言っても、あまり細分化されてませんでした。
これは情報処理系の国家試験でもそうでしたが、二種・一種・特種の三種類程しかなく、エンジニアも大手に所属していれば、社内評価の関係で取得していた人もいましたが、私の回りでは有資格者はあまり見かけませんでした。
当時、ITのエンジニアと言っても、せいぜいプログラマーかシステムエンジニアという位しか分類されていませんでしたし、まあ資格が無くても、仕事をする上で特に支障もありませんでした。また何より当時は仕事が山ほどありましたからね。
しかし最近ではITSSガイドラインなんかもあり、IT エンジニアと一言で言ってもかなり細分化されています。
これはIT技術が複雑化し、なおかつ社会の中でもIT設備が重要なインフラという位置づけにもなったという事かもしれません。
しかし一方で、エンジニアの方の意識はどうなのでしょう。果たしてそれだけ細分化して複雑化したという意識を持っているのでしょうか。
ここからは私の主観にもなりますが、どうもこういった事について、エンジニア側にもかなりの温度差があるように思えます。
やはり自身の取り組んでいる仕事に意識を持っている人たちには、こういった意識が根付いているので、「WEB系に特化した技術を身につけたい」とか「ネットワーク系で」と考えていますが、あえて言えば「意識の低いエンジニア」、そうですね、派遣で現場をひたすら回されているエンジニアの多くは、こういった意識は希薄なのではないかと感じます。
こういった派遣先を回されるエンジニアにとって、取り組む仕事はまるで回転寿司の様にクルクル変化します。これはある面で様々な仕事に取り組めるという事では良い事なのかもしれませんが、あまりに短期間に様々な業種を渡り歩いてしまうと、結果として目の前の仕事をこなすことが精一杯で、そこから何かスキルを得るということが難しくなるのでしょう。
その結果、いざ自分自身が「このままで良いのか」と考え出した時、IT業界で仕事を継続しようと考えていても、自分自身で何が出来るのか、何をしていきたいかという考えが「半熟状態」であり、キャリアアップの大事な要素である「自分自身のキャリア構想」練ることもしていません。
そんな状態で「複数の会社を渡り歩きながら、様々な立場で仕事を経験すると共に、技術力をアップしていく」と考えで転職したとしても、結局のところは何も変わらないで、ひたすら転職を繰り返してしまう危険性が大きいと思います。
では何が大事なのか?
まずはやはり「自分のキャリア構想」をしっかり練る事ではないでしょうか。その為にはITSSのガイドラインも良い参考となります。そして情報収集をして、自分の進むキャリアパスの現状と将来性をよく分析する事です。
その上で会社と自分がどの様に付き合うのかを、しっかりと見つめる事が出来ると思います。
一般的にというか、経験的にですが、今の時代は極力「サービスレイヤ」が見える仕事を持つ会社に入るのが、良いかと思いますが、そこは自分自身でしっかりと見極めてください。
一つの会社に居ても、おそらく自分自身の目線がしっかりしていれば、キャリアアップは可能なはずです。また多くの仕事場を回る派遣の仕事であっても、同様だと思いますし、幾つかの会社を渡り歩いても然りではないでしょうか。
エンジニアのキャリアアップ。これは自分自身の事ですので、特に若いエンジニアには考えていただきたいところだと思います。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
これからもIT雑貨屋を、よろしくお願いいたします。
※)記事の中で誤記がありました。ITIL⇒ITSSでした。大変失礼致しました。