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売る極意は「売ることをあきらめる」ことを実感(一日一言 #86)

売る極意は「売ることをあきらめる」ことを実感(一日一言 #86)

森川 滋之

ITブレークスルー代表、ビジネスライター

当ブログ「ビジネスライターという仕事」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/toppakoh/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


もしあなたの商品が売れていないのなら、まだまだ売り込んでいる可能性がある。

●解説

333営業塾のパートナーである吉見範一さんは、徹底した現場主義の人です。

その臨場感ある実体験を語るだけで、人は話に引き込まれるため、奇を衒った表現をしません。なので、いわゆる名言の類も少ないのです(名言が多いから現場主義ではないと言っているわけではありません)。

その吉見さんの数少ない名言の一つに「売ることをあきらめたら、売れるようになった」というものがあります。

この場合の「売る」は、いわゆる「売り込み」の意味です。

売れない営業マンだった頃の吉見さんは、とにかく売らなきゃと必死でした。

バーに入っていって商品説明を始めようとしたら、きていたお客に水をかけられたこともあります。

料理店にパンフレットだけでも受け取ってくれと頼み込んだら、料理人に塩を投げ付けられたこともあります。

もうこんなことはやってられないと開き直り、売り込みをやめたとたん、売れるようになった。

もちろん売れ始めるまでにいろいろあったのでしょうが、とにかく気持ちを180度切り替えたら、売れるようになったということです。

売り込まれるのは、誰でも嫌なことです。お客の嫌がることをして売れるわけがない。

だから売り込まないで売ることは、理にかなっていますが、理にかなうことをするのはだいたい勇気がいります。

理にかなうことと、「常識」とは相反することが多いからです。

多くの会社が「常識」に従うことを選択し、理にかなわないことを続ける。そうやって、倒産したり、離職者が多発するような雰囲気の悪い職場を作っていく――のではないかと私は思うのです。

※常識派の常套文句は、まだまだ努力が足りないからだとか、やれない理由でなくやれる方法を考えろとかですが、具体的な方法を聞いても答えはないので、自分で考えろと返されます。そう言われても凹まず、それこそ自分で考えたことをやってしまえばいい――ぐらいの開き直りがあるといいですね。

●裏解説

私も焦っていました。

この6月にブレイクする予定だったのですが(笑)、フタを開けてみたら、7月と8月ほとんど仕事がない!

もっともっと売り込まなきゃという気持ちと、そんなことはしたくないという気持ちがせめぎあって、半分うつのような状態になっていました。

そういうこともあって、なんだか押し付けるような論調になったりもしていたと自己分析しています(前回の記事ご参照)。

私の場合、人を驚かすような表現をしたくなったり、人の言うことに反論したくなったり、あるいは反論されて腹が立ったりするときは、100%自分をよく見せたい(つまり自分を売り込みたい)ときなのです。

それに気がつき、それをやめようと思ったら、心が軽くなり、そして仕事が入ってきました。

偶然?私はそうでないと思っています。

昨日、2軒訪問して、2件仕事をいただきました。訪問自体は、こちらからのアポではなく、先方からの要請です。

1件目は謙虚さのないときならムゲにお断りしていたような仕事です。振り返るとこういう仕事もたくさんありました。それで仕事がないのはあたりまえです(汗)。

もう1件は、333営業塾の無料相談でした。相談という名の商談であることは言うまでもありません。それは双方承知のうえです。

しかし、昨日は、こちらからはまったく商談に入りませんでした。ひたすら先方の役に立つことは何かを探して、いろいろなアドバイスをさせていただきました。

そうしたら先方が終了時間間際に、何か提案はないのですがと逆に聞いてこられました。それではとオファーをしたら、即決です。

 

両方の案件とも、もちろんいろいろな準備もしています。それは大前提でしょう。

しかし、売り込まなかったことで仕事が取れたというのも事実です。売り込んでいたら、準備がすべてふいになっていたかもしれません。

さらに振り返ると、結局取れてる仕事は、全部先方からお願いしたいと言ってくださったものばかりだということにも気がつきました。

だから、まだまだ打率は低いのですが、それなりの「営業行為」はやっていたということなのです。

「努力」していない自分を責めていましたが、「売り込み」してこなかった自分を誉めたいと思っています。

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追記

確かに世の中には、売り込みすれすれの能動的な営業ができる人がいます。私の周囲にも何人かいます。

しかし、私や吉見さんのようにどちらかという受動的な営業しかできない人間もいます。

タイプが違うとしか言いようがありません。

怖いのは、往々にして、受動タイプが能動タイプに憧れて、その人たちの方法論を学ぼうとすることです(なので能動タイプはますます儲かります)。

もちろんヒントもたくさんあります。無駄金ということはありません。ただ、違うタイプの人のやり方をその通りにやろうとした瞬間、確実に失敗します。

※以前、素直にやれること自体が稀有の才能と書いたので、それと全く矛盾しています。すみません。多少は成長しているなと暖かい目で見ていただけるととても嬉しいです。

そのときに、教えてくれた相手を責めるタイプと、できない自分を責めるタイプがいますが、どちらも不毛です。

単に合わないことをやっているだけなのだから、やり方を変えればいいだけのことなのです。

迷ったら、心が楽になるほうを選びましょう。心が楽になった分、努力(=いろいろな準備)ができるようになります。