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フリーアドレス制の導入方法 - 準備編
»2013年2月20日
仕事と人間関係がやさしくなる、1分間IT活用法
フリーアドレス制の導入方法 - 準備編
株式会社ナレッジシステムズ代表取締役 企業の成長に必要な「仕組み化」を、IT(ICT)を駆使して実現するシステム実践屋。NLPや心理学の知識を活かしたコンサルティングで「こういうシステムが欲しい」「この業務を自動化したい」というイメージを形にしています。
当ブログ「仕事と人間関係がやさしくなる、1分間IT活用法」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/whasegawa/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
こんにちは、システムコンサルタントの長谷川渉です。
今回は、フリーアドレス制の導入について、お伝えしたいと思います。
※フリーアドレス制とは、オフィス等で固定の席が決まっていないスタイルのことを言っている(と思います)
まず「フリーアドレス制」について、私が考える理想はと言いますと、
(オフィス等で)決まった席でなくても、快適・効率的に仕事ができる環境
のことになります。
これは、組織内のプロジェクトやチーム単位の業務フローがしっかり把握・管理されていれば、実は割と簡単に導入できるシステム(仕組み)ではないかなと、個人的には考えています。
ですが、逆にこの業務フローがしっかり把握・管理できていないと、導入してもあまり効果を得られない場合があります。
そうなると結果として、いつもと同じ席に座っている、ということになってしまいます。
フリーアドレス制は、オフィス等に絶対必要なシステム(仕組み)では、ありません。
しかし、しっかりと組織としての機能を把握し、レイアウトを設計することで、仕事の効率化をアップさせることや、社内の活性化を大いに期待できます。
実際、隣りに座った人が、今まで話したこともなかった偉い人だった・・・なんてこともあり、交流の場が広がったり新しいプロジェクトが発足したなどという例も、あるのです。
今回は、設計の準備編として、フリーアドレス制を導入する際のチェックポイントを確認していきましょう。
<<チェックポイント>>
1)席の移動ができない社員を把握する
フリーアドレス制は、会社都合で導入しても、上手くいきません。
席を固定しなくても仕事に支障がないことを確認するためには、「絶対この席じゃなければ仕事ができない」という社員がいるかいないかを、まずは確認してみましょう。
2)共有キャビネットを確保できるか
個人の席で管理していた資料等を、一括で保管できるキャビネットの確保が必要です。(個人用の机、引き出しという考え方が、なくなるためです。)
将来的にはペーパーレスに進めていくことで、さらなる業務効率化にもつなげることが可能ですが、すべての資料を急にデジタル化することは、時間的になかなか難しいことです。
そのためには、資料等の一元化と、無駄なスペースを少なくするためにも、重複しているものを無くしていく作業が必要になります。
3)インターネット回線は、有線、無線、両方用意できるか
無線回線の用意というのは、既存の有線回線から追加で構築することは簡単ですので、特に心配はいりませんが、予備回線としての、有線を増やすことは、配線工事が関係してきますので、最初に設計しておいたほうがよいでしょう。
フリーアドレスの場合は、誰かの周りに集まって直ぐに打ち合わせ、というケースが多くなります。その際にインターネット回線が無線であれば、そのままインターネットにつながった状態でパソコンを使えます。
ですが、セキュリティの観点から、有線環境だけを使う場合など、回線が人数分足りない場合など、不便に感じるケースが出てきてしまいます。
そうならないためには、セキュリティもきちんと考えた、ネット環境の構築も必要です。
4)共有スペース(会議室等)を設けられるか
フリーアドレス制でも、社外からのお客様や、周りに内容を聞かれないように気を付ける必要がある会議などをする場合は、共有スペースが必要になります。
共有スペースを後からつくるのは、配置の関係で、意外と難しい場合が多いようです。できるだけ、最初の設計段階から、共有スペースの検討をしておくべきでしょう。
5)ノートパソコンを用意できるか
基本的に、所有者の決まっていないノートパソコンを用意するほうが、フリーアドレス制は運用が楽になります。
各自がどのノートパソコンを使っても、直ぐに仕事ができるからです。
そして、業務に必要な書類、メールデータ等は、すべてクラウドや社内サーバへ保存しておきます。
※各ノートパソコンへのセキュリティ対策については、様々な方法がありますが、今回は割愛させていただきました
なお、デスクトップを使う必要がある業務もあります。
その1つは、財務経理関連の業務です。
これは、専門ソフト(一般的に高額なソフトです)がインストールされており、また決まった担当者しか使用できないような運用体制を取るためにも、持ち運びできるノートパソコンではなく、デスクトップパソコンのほうが適していると言えます。
以上の5点を、フリーアドレス制を導入する際にはまずはチェックしていきましょう。
そして、このチェック結果から、問題点や課題点を洗い出し、フリーアドレス制導入への設計に、活かして行きます。
次回は「フリーアドレス制の導入方法 - 運用編」を、お届けします!
<1分間IT活用法>
フリーアドレス制を導入することで、社内が活性化される場合もあれば、逆に、業務効率が落ちるケースもあり得ます。
「流行ってるんでしょ?」という一言で導入するようなものでは、決してありません。
システム(仕組み化)は、導入することが目的ではなく、導入後の運用によって、会社組織全体をレベルアップさせることが、一番のミッションなのです。
今回は、フリーアドレス制の導入について、お伝えしたいと思います。
※フリーアドレス制とは、オフィス等で固定の席が決まっていないスタイルのことを言っている(と思います)
まず「フリーアドレス制」について、私が考える理想はと言いますと、
(オフィス等で)決まった席でなくても、快適・効率的に仕事ができる環境
のことになります。
これは、組織内のプロジェクトやチーム単位の業務フローがしっかり把握・管理されていれば、実は割と簡単に導入できるシステム(仕組み)ではないかなと、個人的には考えています。
ですが、逆にこの業務フローがしっかり把握・管理できていないと、導入してもあまり効果を得られない場合があります。
そうなると結果として、いつもと同じ席に座っている、ということになってしまいます。
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フリーアドレス制は、オフィス等に絶対必要なシステム(仕組み)では、ありません。
しかし、しっかりと組織としての機能を把握し、レイアウトを設計することで、仕事の効率化をアップさせることや、社内の活性化を大いに期待できます。
実際、隣りに座った人が、今まで話したこともなかった偉い人だった・・・なんてこともあり、交流の場が広がったり新しいプロジェクトが発足したなどという例も、あるのです。
今回は、設計の準備編として、フリーアドレス制を導入する際のチェックポイントを確認していきましょう。
<<チェックポイント>>
1)席の移動ができない社員を把握する
フリーアドレス制は、会社都合で導入しても、上手くいきません。
席を固定しなくても仕事に支障がないことを確認するためには、「絶対この席じゃなければ仕事ができない」という社員がいるかいないかを、まずは確認してみましょう。
2)共有キャビネットを確保できるか
個人の席で管理していた資料等を、一括で保管できるキャビネットの確保が必要です。(個人用の机、引き出しという考え方が、なくなるためです。)
将来的にはペーパーレスに進めていくことで、さらなる業務効率化にもつなげることが可能ですが、すべての資料を急にデジタル化することは、時間的になかなか難しいことです。
そのためには、資料等の一元化と、無駄なスペースを少なくするためにも、重複しているものを無くしていく作業が必要になります。
3)インターネット回線は、有線、無線、両方用意できるか
無線回線の用意というのは、既存の有線回線から追加で構築することは簡単ですので、特に心配はいりませんが、予備回線としての、有線を増やすことは、配線工事が関係してきますので、最初に設計しておいたほうがよいでしょう。
フリーアドレスの場合は、誰かの周りに集まって直ぐに打ち合わせ、というケースが多くなります。その際にインターネット回線が無線であれば、そのままインターネットにつながった状態でパソコンを使えます。
ですが、セキュリティの観点から、有線環境だけを使う場合など、回線が人数分足りない場合など、不便に感じるケースが出てきてしまいます。
そうならないためには、セキュリティもきちんと考えた、ネット環境の構築も必要です。
4)共有スペース(会議室等)を設けられるか
フリーアドレス制でも、社外からのお客様や、周りに内容を聞かれないように気を付ける必要がある会議などをする場合は、共有スペースが必要になります。
共有スペースを後からつくるのは、配置の関係で、意外と難しい場合が多いようです。できるだけ、最初の設計段階から、共有スペースの検討をしておくべきでしょう。
5)ノートパソコンを用意できるか
基本的に、所有者の決まっていないノートパソコンを用意するほうが、フリーアドレス制は運用が楽になります。
各自がどのノートパソコンを使っても、直ぐに仕事ができるからです。
そして、業務に必要な書類、メールデータ等は、すべてクラウドや社内サーバへ保存しておきます。
※各ノートパソコンへのセキュリティ対策については、様々な方法がありますが、今回は割愛させていただきました
なお、デスクトップを使う必要がある業務もあります。
その1つは、財務経理関連の業務です。
これは、専門ソフト(一般的に高額なソフトです)がインストールされており、また決まった担当者しか使用できないような運用体制を取るためにも、持ち運びできるノートパソコンではなく、デスクトップパソコンのほうが適していると言えます。
以上の5点を、フリーアドレス制を導入する際にはまずはチェックしていきましょう。
そして、このチェック結果から、問題点や課題点を洗い出し、フリーアドレス制導入への設計に、活かして行きます。
次回は「フリーアドレス制の導入方法 - 運用編」を、お届けします!
フリーアドレス制は、社内版ノマド?!
<1分間IT活用法>
フリーアドレス制を導入することで、社内が活性化される場合もあれば、逆に、業務効率が落ちるケースもあり得ます。
「流行ってるんでしょ?」という一言で導入するようなものでは、決してありません。
システム(仕組み化)は、導入することが目的ではなく、導入後の運用によって、会社組織全体をレベルアップさせることが、一番のミッションなのです。