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【GW中特別企画】新米広報にオススメ!!『広報入門』

【GW中特別企画】新米広報にオススメ!!『広報入門』

広報女子部 部長

「広報女子部」発起人。美容室広報担当。中小企業の中での広報活動に限界を感じ、広報の集まりである「広報女子部」を設立。月1回の勉強会を通じて、他社の広報との情報交換をしている。

当ブログ「誰も書かなかった、広報女子部ログ」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/703mix/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


前回の記事で、一度は「つづく・・・」としたものを、撤回し、書評を書かせて頂きます。なんてったって、世間はGWですから。。たぶんサーチ数も少ないんじゃないかな・・・なんて。ということで、通常記事ではなく書評記事を書かせて頂きます。

わたしには、誠ブログを書き始める前から、絶対書きたい!と思っていた書評があります。それは、『広報入門』についてです。これは、第一回のブログ辞令はある日、突然に。――もしある日、広報に任命されたら?)で、わたしが社長にポイっと渡された専門誌『広報会議』の編集部が出版された本です。

『広報会議』がなかなか難しいことを掲載されているのに、こんなにやさしい本も同じ編集部で作るんだ、と目からウロコの書籍です。今のところ、(わたしの中では)新米広報さんにダントツ一番でオススメです!

1.「序章」にある"スタンス"が素晴らしい。

広報活動は誰が行うべきものでしょうか。経営トップおよび担当者のみならず、社員や構成員一人ひとりが考え、実践すべきです。(中略)これから広報担当者に求められるんは、あらゆる人に広報の重要性を理解してもらい、適切な対応ができるよう粘り強く導くコミュニケーターの役割といえます。
いや、ほんとうにまさにそうなんですよ。

広報担当者だけが広報機能って思われるとよくないと思います。本来は、会社に"愛"がある人がやるべきです。広報以外の人だって会社をいろんなところでPRできます。でも、案外大切なこのことを伝えている書籍って、見なかった気がします。本当に大切な"スタンス"の部分がはっきりと明確に序章で書かれているのが素晴らしい。
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またイラストを入れさせて頂きましたが、広報活動って、このバラみたいなものだと思うんです。みんな表に咲いている華やかなバラを見るけれど、実際のところは、その根っこや茎の方が大切なわけです。芯の通っていない広報機能は、逆に危ないと思っています。

そして、広報と肩書きがついている人の違いは、"つらい時も逃れられない"ということくらいじゃないでしょうか。なので、わたしたち広報は、上記の引用にあるように"粘り強く導く"ことが求められるのです。フィールドに最後の一人になっても逃げずに戦う、それが広報の役割です。

2.幅が広くて、偏っていないことが素晴らしい。

ノウハウ本になると、基本的には筆者の成功事例などから本全体の流れが展開されていくため、情報の偏りがあるのですが、複数のエキスパートが10~20ページ程度を浅く広く執筆しているのが素晴らしい。こちらについては、本書ではこのように触れています。

広報・パブリック・リレーションズに関する書籍をめぐっては、「テレビでPRする方法」といった特定領域に寄ったテーマのノウハウ本こそ数多いものの、広報の幅広い分野をカバーし、かつ実践で「使える」本は少ないとの声を広報担当者から聞いていました。本書は、(中略)広範囲にわたる広報の担当業務についてそれぞれ各分野のエキスパートが執筆することで、こうした要望に応えています。

3.誤解をさせない表現が素晴らしい。

全体的に書くパターンが、「恐らく・・・でしょう」とか「・・と考えられます」など、敢えて"断定"表現を使っていないところも素晴らしいです。なぜならば、広報の世界に"絶対"ルールなど、ほぼないからです。メディアによって違うし、会社によって最適なやり方が異なってくるのが通常です。なので、"断定"をすると、逆に嘘が出てきます。しかし、いわゆるマニュアル本・ノウハウ系の広報書籍については、「こうなのです!」と断定しているものも多く、ピュアな状態でニュートラルな知識を必要とする人には危険だと思っていました。


上記のそれぞれの理由で、本当に素晴らしい本だと思いました。

この本を発見したのは、何かの帰りの市ヶ谷の本屋で、折しも2012年11月発売で、ちょうど発売直後でした。平積み状態になっていた本を「ああ、またいつものテイストか・・・」と思い、手に取った後、

はぁーーーーーーーーーーーー!!!と大きなため息をつき、

こんな素晴らしい本、早くだしてくださいよ~~~~~~・・・・!!!!
と心底思いました。

当然、すぐにレジにダッシュしましたよ。そして本屋の隣のcafeですぐ読みました。

あと1年早ければ、わたしの広報活動も、もうちょびっとだけ楽だったかも。。。
いつか、広報連絡会でもこの本の読書会など実施したいです^^♪