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【GW中特別企画】『週刊 女性セブン』創刊50周年記念号で女性誌の50年を考える
»2013年5月 6日
誰も書かなかった、広報女子部ログ
【GW中特別企画】『週刊 女性セブン』創刊50周年記念号で女性誌の50年を考える
「広報女子部」発起人。美容室広報担当。中小企業の中での広報活動に限界を感じ、広報の集まりである「広報女子部」を設立。月1回の勉強会を通じて、他社の広報との情報交換をしている。
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なんだか今年はいろんな雑誌の創刊の区切り年であるようです。
蕎麦屋でたまたま見た『週刊 女性セブン』に林まりこさんが寄稿されていて、そのタイトルが、"女性週刊誌が売れている限り、日本は大丈夫"でした。
これは本当にシンジツだと思うなぁ・・・と思いながら、パラパラとめくっていたら、なんと『女性セブン』も50周年とのこと。創刊50周年記念号は、5月9日16日号合併特大号とされ、女性週刊誌の半世紀について書かれています。
さて、この創刊50周年記念号に触れる前に、なぜ特定の雑誌に注目するのかをお伝えさせて頂きたいと思います。
よく広報さんと話をしていると、「この雑誌編集長のセミナーは行く。自社を載せたいから。でも、こっちは行かない。関係ないから」という話が出ます。
もちろん本当に載りたい雑誌や媒体についてばかり研究するというのも手法としてありなのですが、その雑誌のみを見ていて、よい売り込みができるのか?と言ったら、違う気がします。
雑誌は同ジャンルであれば同じような構成をしていますし、同じようなターゲットを持っています。であれば、幅広くそのジャンルの雑誌を研究して、お互いにどこが差別化になっているのかを理解しないと、よい提案はできないのではないかと思っています。
「創刊XX周年特別企画」という記事は、その雑誌が生まれた時代背景や読者として想定された人々をわかりやすく伝えてくれます。
■女性セブン創刊時のネタから観る日本
創刊号は1963年4月。全188ページで50円。『女性セブン』という雑誌名には、女性の一週間を支えたいという思いが込められていたそうです。当時の日本は高度経済成長。暮らしが少しずつよくなるのを実感でき、高校、大学を卒業後、都心で事務職として働く女性も増えていったそうです。そのような時代の中で創刊された背景ついて、特別企画内では以下のように触れています。
初婚年齢24才とは、今と比較するとすごいことですね。
「当時の多くの企業では、女性は結婚をしたら辞めなければならないという慣行がまだ残っていました」ともあります。ということは、創刊当時は、仕事をして数年の人+専業主婦をターゲットにしていたということになります。仕事が一生の生業ではなく、腰掛けで数年やる仕事であり、周囲もそれを容認していた、という時代なわけですね。きっと今を生きる働く女子とはまったく違う楽しみ・ストレスの中で生きていたのだな、と思われます。
■女性セブンが観る2013年の今
特別企画内で、2013年について編集部はこのように書いています。
ええ。本当にその通りです。その中で、50年も継続した雑誌というのはすごい変貌を見せたのだと思います。読者ターゲットは大幅に変わり、ターゲットに伴い、読まれる記事の嗜好性も変わったはずです。
そして、特別企画記事は、編集長の言葉で以下のように締めくくられています。
この引用にある"共感、あるいは反発を持てるような物語"という言葉は、本当に時代のキーワードだと思います。情報が多い中で毎日を過ごす現代の私達だからこそ、敢えて数字的記号的な情報でなく、"物語"を必要としているのだと。そして、それを生活の糧にし、毎日の一歩を踏み出すのだと。
5月9日発売の次号は、やはり創刊50周年企画として『「女の事件」50年 特別対談 江川紹子×北原みのり 他』を掲載されるそうです。
『女性セブン』に限らず、『週間女性』『女性自身』も50年ほど前に創刊されています。同じように見えながらも、各雑誌編集部が他誌に差別化して、記事を構成しているはずです。各誌がプライド持って編集されている記事を、これからも注目して行きたいと思います。
蕎麦屋でたまたま見た『週刊 女性セブン』に林まりこさんが寄稿されていて、そのタイトルが、"女性週刊誌が売れている限り、日本は大丈夫"でした。
これは本当にシンジツだと思うなぁ・・・と思いながら、パラパラとめくっていたら、なんと『女性セブン』も50周年とのこと。創刊50周年記念号は、5月9日16日号合併特大号とされ、女性週刊誌の半世紀について書かれています。
さて、この創刊50周年記念号に触れる前に、なぜ特定の雑誌に注目するのかをお伝えさせて頂きたいと思います。
よく広報さんと話をしていると、「この雑誌編集長のセミナーは行く。自社を載せたいから。でも、こっちは行かない。関係ないから」という話が出ます。
もちろん本当に載りたい雑誌や媒体についてばかり研究するというのも手法としてありなのですが、その雑誌のみを見ていて、よい売り込みができるのか?と言ったら、違う気がします。
雑誌は同ジャンルであれば同じような構成をしていますし、同じようなターゲットを持っています。であれば、幅広くそのジャンルの雑誌を研究して、お互いにどこが差別化になっているのかを理解しないと、よい提案はできないのではないかと思っています。
「創刊XX周年特別企画」という記事は、その雑誌が生まれた時代背景や読者として想定された人々をわかりやすく伝えてくれます。
■女性セブン創刊時のネタから観る日本
創刊号は1963年4月。全188ページで50円。『女性セブン』という雑誌名には、女性の一週間を支えたいという思いが込められていたそうです。当時の日本は高度経済成長。暮らしが少しずつよくなるのを実感でき、高校、大学を卒業後、都心で事務職として働く女性も増えていったそうです。そのような時代の中で創刊された背景ついて、特別企画内では以下のように触れています。
女性の平均初婚年齢はおよそ24才。つまり、学校を出て数年間働き、恋愛結婚の末に寿退社をする--そんな女性たちが増えた時代に、彼女たちの生き方を応援し、役立つ情報を発信する雑誌として、『女性セブン』は生まれた。
初婚年齢24才とは、今と比較するとすごいことですね。
「当時の多くの企業では、女性は結婚をしたら辞めなければならないという慣行がまだ残っていました」ともあります。ということは、創刊当時は、仕事をして数年の人+専業主婦をターゲットにしていたということになります。仕事が一生の生業ではなく、腰掛けで数年やる仕事であり、周囲もそれを容認していた、という時代なわけですね。きっと今を生きる働く女子とはまったく違う楽しみ・ストレスの中で生きていたのだな、と思われます。
■女性セブンが観る2013年の今
特別企画内で、2013年について編集部はこのように書いています。
2013年の日本は、『女性セブン』が誕生した50年前とは様変わりしている。恋愛結婚は当たり前で、結婚・出産後も働くのが当然となり、行政のトップを 女性が務めることさえ珍しくなくなった。その一方で、女性の生き方は多様化し、求められる情報もまた、さまざまになってきている。
ええ。本当にその通りです。その中で、50年も継続した雑誌というのはすごい変貌を見せたのだと思います。読者ターゲットは大幅に変わり、ターゲットに伴い、読まれる記事の嗜好性も変わったはずです。
そして、特別企画記事は、編集長の言葉で以下のように締めくくられています。
現在は芸能人の熱愛記事でも、誰かと誰かがつきあっている、という一次情報だけでは成り立ちません。読者の皆さんに求められているのは、そこにどんな人間ドラマがあるか、生き方のヒントがあるか、そしてそこに共感、あるいは反発を持てるような物語が重要になってきます。その意味で、芸能ニュースばかりではなく、年金や節約などのマネー情報や、更年期・病気など、女性たちを取り巻く、全ての"生き方"に関する情報を、より早く、より深くお伝えしていきたいと考えています
この引用にある"共感、あるいは反発を持てるような物語"という言葉は、本当に時代のキーワードだと思います。情報が多い中で毎日を過ごす現代の私達だからこそ、敢えて数字的記号的な情報でなく、"物語"を必要としているのだと。そして、それを生活の糧にし、毎日の一歩を踏み出すのだと。
5月9日発売の次号は、やはり創刊50周年企画として『「女の事件」50年 特別対談 江川紹子×北原みのり 他』を掲載されるそうです。
『女性セブン』に限らず、『週間女性』『女性自身』も50年ほど前に創刊されています。同じように見えながらも、各雑誌編集部が他誌に差別化して、記事を構成しているはずです。各誌がプライド持って編集されている記事を、これからも注目して行きたいと思います。