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書評:広報連絡会的『知的生産の技術』
»2013年6月17日
誰も書かなかった、広報女子部ログ
書評:広報連絡会的『知的生産の技術』
「広報女子部」発起人。美容室広報担当。中小企業の中での広報活動に限界を感じ、広報の集まりである「広報女子部」を設立。月1回の勉強会を通じて、他社の広報との情報交換をしている。
当ブログ「誰も書かなかった、広報女子部ログ」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/703mix/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
先日、『名刺管理』の取材の際に、取材をして下さった方に、ついでに...と言って誠ブログを書く前に書きためたカードをお見せしたら、大変興味を持って下さいました。
これは、見る人が見ればおもしろいと思います。
4月の広報連絡キックオフの時は、カードを多少広げてお見せしたら、広報さんから「ああ!これ、わかります!」と言われるカードがありました。
きっと、わからない人にはわからないはずです。
しかし、同じように考えたら行き着くに違いない、と思うことがたくさんあり、その確認のため、今日開催予定の広報連絡会では、一度廃棄の前にこれらを展示することでみなさんとコミュニケーションを取り、新たな展開に進みたいと思ったのでした。
さて、このカードは、梅棹忠夫さんの影響を間接的に受けています。一応知らない方のために記載をしておくと、梅棹忠夫さんとは、『京大式カード』の発案者であり、大ベストセラー『知的生産の技術』の作者です。
カードで情報をまとめておく方法なわけですが、わたし自身もIT系の会社に勤めている際、自分の話があまりにも伝わらないことを悩んだ折、シンプルにするためにA4ノートにキーワードを書き、それを単語単位で切り刻んで、MECEとか分けていたわけです。それでも、この時分は...いや、今もか...、苦労をしていますが。
今でも頭が混乱して、何か遠くに理想像はゆらゆらと見えるのに到達する方法がわからない時、カードを使います。梅棹さんの本は恥ずかしながら一度も読んだことはなかったのですが、カード展示をする広報連絡会の前に、と思い、『知的生産の技術 (岩波新書) 』読んでみました。
まず、
と触れているのが、わたしにとってはおもしろいです。
広報の集まりなどに行って、話をすると、業種や業界が違えば、「へー。だいぶ違いますね」なんて話も出るのですが、案外その皮一枚下は同じだと思います。テクニックの部分が異なるだけなのですよね。テクニックを教えるようなセミナーなどはよく開催されているのですが、テクニック以前のアプローチや精神論や本来どうあるべきか、なんていうところは、すぐに成果に結びつくわけでもないので、議論をする場もありませんが、一見遠回りのようでも有意義なのはそちらではないか、と思っております。
一見わたしたちは『広報』の集まりなわけですが、『広報』は自社だけでなく、社会の動向やそこから導き出される自社の立ち位置、存在意義、また一般大衆と呼ばれるフツーの人たちの気持ちや傾向に渡るまで意識をしていなければ、この職種から得られる"成長"はスルーしてしまうように思います。
もちろん、どこかのメディアに掲載をされて、それをKPIなどで指標化して、それを経営陣に訴えたら、ボーナスが出るとか給与が上がるといったこともあります。実際そのような"事象"がないと、『広報』として仕事をしていないんじゃないか?と思われるのは、対外的には当然だと思います。自分自身にさえ、そのような覚えはあります。
しかし、わたしの見る限り、この世の中には、あまりにテクニックのモノが多い気がします。
セミナーに出て、すごくよい話を編集長やプロデューサーから聞くことがあります。でも、大体みなさん、聞いたらそのままなのではないでしょうか?具体的な行動に落としこむ人もいるとは思いますが、もっと深く掘ってみたら、もっと深く調べてみたら、議論してみたら、いろんなことが見つかりそうな気がします。
そう、梅棹忠夫さんも以下のように言っています。
わたしにしたって、今取り組むことが、すばらしくエレガントではないかもしれない。
でも、要領が悪く、もがいているだけかもしれないけれど、やってみて繰り返すことこそに成長の芽があると信じています。
明日は、みんなでひたすらカードカードカードの1日になると思います!
明日の広報連絡会、出席の方はどうぞ宜しくお願いいたします。
これは、見る人が見ればおもしろいと思います。
4月の広報連絡キックオフの時は、カードを多少広げてお見せしたら、広報さんから「ああ!これ、わかります!」と言われるカードがありました。
きっと、わからない人にはわからないはずです。
しかし、同じように考えたら行き着くに違いない、と思うことがたくさんあり、その確認のため、今日開催予定の広報連絡会では、一度廃棄の前にこれらを展示することでみなさんとコミュニケーションを取り、新たな展開に進みたいと思ったのでした。
さて、このカードは、梅棹忠夫さんの影響を間接的に受けています。一応知らない方のために記載をしておくと、梅棹忠夫さんとは、『京大式カード』の発案者であり、大ベストセラー『知的生産の技術』の作者です。
カードで情報をまとめておく方法なわけですが、わたし自身もIT系の会社に勤めている際、自分の話があまりにも伝わらないことを悩んだ折、シンプルにするためにA4ノートにキーワードを書き、それを単語単位で切り刻んで、MECEとか分けていたわけです。それでも、この時分は...いや、今もか...、苦労をしていますが。
今でも頭が混乱して、何か遠くに理想像はゆらゆらと見えるのに到達する方法がわからない時、カードを使います。梅棹さんの本は恥ずかしながら一度も読んだことはなかったのですが、カード展示をする広報連絡会の前に、と思い、『知的生産の技術 (岩波新書) 』読んでみました。
まず、
いろいろしらべてみると、みんなひじょうに個性的とおもっているけれど、精神の奥の院でおこなわれている儀式は、あんがいおなじようなものがおおいのである。おなじようなくふうをして、おなじような失敗をしている。それなら、おもいきって、そういう話題を公開の場にひっぱりだして、おたがいに情報を交換するようにすれば、進歩もいちじるしいであろう。そういうようにしようではないか、というのが、このような本をかくことの目的なのである
と触れているのが、わたしにとってはおもしろいです。
広報の集まりなどに行って、話をすると、業種や業界が違えば、「へー。だいぶ違いますね」なんて話も出るのですが、案外その皮一枚下は同じだと思います。テクニックの部分が異なるだけなのですよね。テクニックを教えるようなセミナーなどはよく開催されているのですが、テクニック以前のアプローチや精神論や本来どうあるべきか、なんていうところは、すぐに成果に結びつくわけでもないので、議論をする場もありませんが、一見遠回りのようでも有意義なのはそちらではないか、と思っております。
一見わたしたちは『広報』の集まりなわけですが、『広報』は自社だけでなく、社会の動向やそこから導き出される自社の立ち位置、存在意義、また一般大衆と呼ばれるフツーの人たちの気持ちや傾向に渡るまで意識をしていなければ、この職種から得られる"成長"はスルーしてしまうように思います。
もちろん、どこかのメディアに掲載をされて、それをKPIなどで指標化して、それを経営陣に訴えたら、ボーナスが出るとか給与が上がるといったこともあります。実際そのような"事象"がないと、『広報』として仕事をしていないんじゃないか?と思われるのは、対外的には当然だと思います。自分自身にさえ、そのような覚えはあります。
しかし、わたしの見る限り、この世の中には、あまりにテクニックのモノが多い気がします。
セミナーに出て、すごくよい話を編集長やプロデューサーから聞くことがあります。でも、大体みなさん、聞いたらそのままなのではないでしょうか?具体的な行動に落としこむ人もいるとは思いますが、もっと深く掘ってみたら、もっと深く調べてみたら、議論してみたら、いろんなことが見つかりそうな気がします。
そう、梅棹忠夫さんも以下のように言っています。
知的生産の技術について、いちばんかんじんな点はなにかといえば、おそらくは、それについて、いろいろとかんがえてみること、そして、それを実行してみることだろうたえざる自己変革と自己訓練が必要なのである。
わたしにしたって、今取り組むことが、すばらしくエレガントではないかもしれない。
でも、要領が悪く、もがいているだけかもしれないけれど、やってみて繰り返すことこそに成長の芽があると信じています。
明日は、みんなでひたすらカードカードカードの1日になると思います!
明日の広報連絡会、出席の方はどうぞ宜しくお願いいたします。