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「浴衣で勤務OK」でわかる?変化に適応できる度

「浴衣で勤務OK」でわかる?変化に適応できる度

原田 由美子

HRD(人材育成)サービスを提供するコンサルティング会社の代表です。

当ブログ「ひといくNow! -人材育成の今とこれから-」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/harada6stars/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


「職場の服装(軽装)、ドコまでOK?」と問われ、結構悩んだ私。男性が短パンでビーチサンダルで出社したら、嫌だろうな~、とか、女性がキャミソールに超ミニでも、抵抗あるよな、など。現実にはそういう人はいないので、何をどう考えようか・・・と思っていたところへ、スーパークールビズで、企業の面白い取り組みを発見。

保険会社のAIU本社では「スーパークールビズ」の取り組みとして、「浴衣勤務OK」という情報です。

下記は、同社の2012年7月4日のプレスリリースです。 

東京・錦糸町に本社のあるAIUでは和装を取り入れた快適な職場環境を提案することで、日本文化の再認識と更なる地域との融和を図るため、昨年に引き続き、本社勤務社員に限り浴衣など和装での勤務を可能としました。

昨年は8月のみの実施でしたが、昨年に引き続き節電対策として消費電力削減が求められるなか、空調の稼動に制限等があることや、昨年の実施により社内の雰囲気がより活性化されたことを受け、本年は実施開始を前倒しし7月からとしました。

AIUでは、カジュアルフライデーの拡大やノー残業デー、在宅勤務正式導入など、消費電力の削減に加え、新しい職場環境を模索する取組みを進めてきましたが、和装での勤務もその取り組みの一環として位置づけています。

<実施概要>

実施コンセプト:

外資系企業による日本文化の再認識

実施日:

7・8月の金曜日
7月6日、13日、20日、27日
8月3日、10日、17日、24日、31日

ドレスコード:

浴衣もしくは甚平の着用を許可

社内の様子の写真です。(東京村.com  サイトより引用)

1343191896.jpgのサムネール画像

(写真引用元)浴衣でクールビズ 涼しそう?意外に暑い?錦糸町のAIU保険会社

  http://www.t-yomiuri.co.jp/bin/db/profile.cgi?_v=1343191896&tpl=detail

実はこの情報を見た時、私の脳内では次のようなことがめぐりました。
・浴衣買わなきゃだめなのかな・・・無駄な出費が
・浴衣上手く着るの、できるのかな・・・
・髪型やメイクも変えなきゃだから、ちょっと面倒くさいかも
・いや、そもそも「袖」がひっかかって仕事しにくそう・・・
・ほとんどの人が、面倒くさがるんじゃないのかな・・・
・若い子はいいけど、40代はイタくないか?

などなど、ネガティブな反応ばかりが思い浮かびました。しかし、その後にふと思ったのは「この反応は・・・ヤバいかも」という自戒の念。
例えば、メンバーが「浴衣勤務ってどうでしょう?」って提案をしてきたとして、その提案に対して、「おっ、それ面白そうじゃん!」と、反応できるか、それとも「それは、難しいでしょ」としかめ面するか・・・。

「まずはやってみる」・・・といいながらも・・・
最近、研修でよく使う言葉が、"step out of comfort zone"(居心地の良い領域から、一歩踏み出そう、そうすれば新しいものが手に入る)です。
従来のやり方を全て否定するわけではありませんが、新しいことを「まずはやってみる」という意識や行動が必要な時代。そのことの大事さを伝える言葉です。

例えば、「浴衣を着るのなんて面倒!」と、言い切ってしまえば、それ以上何も得ることはできませんが、「浴衣、ちょっと面倒だけど、1回やってみるか」と思えば、浴衣を選ぶ、着る、周囲の反応などから、新しい情報が得られます。また、周囲の人がどのように浴衣と付き合うかを観察することで、色々な気づきがあるでしょう。ご紹介したAIU社では、昨年に続き2年目の取り組みであること、しかも期間延長ということなので、初年度は、思っていた以上に得たものがあったはずです。

やってみなければ、何も生まれませんが、何かやってみると、何かしら新しい気づきがある。これが大事だということなのです。そして、それは経験した人だけが得られます。

実は、人事や人材育成の取り組みでは、今までやったことのないことに取り組むか否かが、これからの世の中を乗り越えられるかどうかを左右しそうです。
そんな背景もあり、「リスク」に意識が向き、「面白そうじゃん」と反応できなかった自分が、かなりヤバいと思ったのでした。

人事や人材育成で新しい取り組みが必要になってきている理由については、後日記事にしたいと思います。ここでは、もし自分が「浴衣勤務」を提案されたら、どんな反応をしそうかちょっとイメージしてみてはいかがでしょうか?そこで、変化適応力度がはかれるかもしれませんよ。

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