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手書きのデジタルメモが、紙の楽しさを超える (レグザ・タブレット AT703)

手書きのデジタルメモが、紙の楽しさを超える (レグザ・タブレット AT703)

石井 力重

アイデアプラント 代表。著書に『アイデア・スイッチ』。専門領域は「創造工学」。クリエイティブ・リーダを助ける道具を作っています。

当ブログ「力重の「ブレインストーミング考」」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/ishiirikie/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


前回のファースト・インプレッションに続いて、今度のレビューは、「Todoメモは、手書きが最高。シンプルだし早い」と感じている人に向けて書きたい。

筆者は、(デジタルの道具も良く使うが)、『Todo管理は、書き出しも、完了チェックも、紙の方が思考負担が少なくて良い』、と考えている側の人間である。しかし「ああ、この点は、紙って不便だよな」と感じている部分もある。

それは、「翌朝」だ。

紙のTodoメモの場合、翌朝に「書き写す」ことが面倒なものだが、レグザタブレットの手書きで運用するTodoメモだと、翌朝が楽しい。



300x300_at703b.gif



下の画像は、レグザタブレットAT703のTruNote(というアプリ)の中の、筆者の実際のTodoメモである。 (※守秘要素は全て記号化処理して書いている)

Screenshot_REGZA_Tablet_Todo_memo_1.jpg

6月22日(土曜日)と6月23日(日曜日)に跨って使ったTodoメモで、「終了チェック」や「書き加え」も起きている。

手書きのTodoは、変更や優先度の変化を、"矢印"や"強調"で付けやすい。急ぎ書き加えたものは、筆跡に緊急の意識が宿る。

この辺は、デジタイザーの精度がとても良いからできることである。ペン先が思った通りに動かないハードだと、こんなに寄せて書けない。


さて、25日の朝。(※ 24日はTodoに進捗がなかったため、スキップ。)

筆者は新しいページにTodoを作った。そして、前のページに戻って「コピー」をした。


Screenshot_REGZA_Tablet_Todo_memo_2.jpg

上部の「点線の四角」はエリア選択。

明らかにいらない部分があるならば、二番目の部分選択をつかうし、丸ごとコピーしたければ、一番目の全部選択をつかう。

選択した後に、下の「コピー」を押せばよい。


そして、新しいページに移動(指でめくる動作でOK)。

貼り付けて、いらない部分に消しゴムをかけた(ペンの反対側でなぞるだけ)。

Screenshot_REGZA_Tablet_Todo_memo_3.jpg

Todoメモというのは、上の方が消えるものだ。


後は、Todoメモを先の、部分選択の要領で、上に持っていく。その様子を動画で示す。


動画のように、タスク単位で移動させると便利。

こうすると、置いていくときに優先順位を変えられる。

昨日よりも仕事の情報が増えているので、矢印と添え書きでアイデアを書き加えたくなるものだが、それも思いのまま。(一行目には、「まとめる(private slide)」と書き足した。動画では、その後に、2つ目のタスクを移動している。)

以上、説明は長くなったが操作は簡単である。



作り手の意気を感じる

過去のさまざまなデジタルメモ製品は、紙でできることに追いつこうとしていた。少なくともユーザ体験としては、そうだった。

もちろん、紙に及ばぬ書き味であっても、デジタルならではの良さもあった。無尽蔵にページ数がストックできる、要らないメモを消してもゴミが出ない、ということは紙に無い機能だった。

これまで、知的生産の界隈で仕事をしている「書くこと/描くことが好き」という人たちは、デジタルメモが出るたびに、触ってみてペン先の精度や書き心地を、紙にどれほど近づいたか、を評価してきた。

書き味・・・紙に近い

レグザタブレットの場合は、ペン先の精度が充分によいし、書き味もよく、「紙に書く楽しさ」に近いものにしている。(正確にいえば、紙に書く方がまだ楽しいけれど、もう十分な領域に達している。)

書いたものをずらす作業・・・簡単

紙のノートで「あー、もう書いちゃったけれど、ここんところ、丸ごと、下の方へずらしたい」と思う瞬間があるがこれはそれをかなえてくれる。そういう操作に必要な作業をペンだけでできるという点も、体験をよりよいものにしてくれている。

この2点があるからまるで、紙の上に書いた文字を移動できるような感覚で使える。



高性能をうたったものは、往々にして出来過ぎていて使いにくいが、この製品はかなり「必要なものを、(高い性能に裏支えさせて)、自然に行える」ような、良い作りになっている。



おまけ(店頭で試してみてほしいポイント)

TruNote(上記の画像はすべてTruNote)アプリ内では、手書きの文字を検索できる精度が高い。手書きの図形もよく検索できる。これは単に画像としてみているのではなく、書き順(描き順)を、データとして持っていて、検索しているからだと思われる。店頭で、触ってみる時には、TruNoteの書き味だけでなく、らくがきしてみてその図形がかなりの精度で検索できることも見てみてほしい。ただし、画面の端っこにくると、ペン先の精度がやや落ちる。統合的に見て、自身の許容範囲かどうかを判断もらいたい。



追記:

ガシガシと手書きをしたい時に、思わずホームボタンを手首で押してしまう、という点について、筆者は「樹脂製の2㎜厚のプレートを、ホームボタンの上に置く」という超アナログな対処を行っていたが、もっとスマートな方法が、もともとアプリの設定の中にあったので追記する。

ナビゲーションキーの左寄せのやり方

(1)TruNoteアプリを立ち上げる。(どこかのページが開いている場合は、アプリの中の「デスクトップ」(数冊のノートが散らばってみえる状態の画面)に移動する。

(2)画面下の方に出る「〇に上向きのクサビ」ボタンをおし、メニュー(ノート一覧、ノートを追加、・・・)を出す。

(3)「設定」(歯車二個のアイコン)ボタンを押す。

(4)「ナビゲーションキーの設定」を押す。

(5)「左側に表示する」

ホームボタンを含むナビゲーションキーが左側に寄る。


実際にしてみると、手首が最下部のボタン(ホームへ戻るボタン等)を勝手に押してしまうことがほとんどなくなった。(筆者は右利きである。左利きの方の場合は、(5)で「右側に表示する」を選ぶとよいだろう。)





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