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わかっている人がわからない人に教えるとわからない理由

わかっている人がわからない人に教えるとわからない理由

川乃 もりや

とあるところで、とあるコンビニのオーナーをしている、「川乃 もりや」です。事情により、匿名です。とあるコンビニの元社員が仕事や感じたことを、時にはコンビニの内情のあれこれをブログにしちゃいます。みなさんお付き合い下さい。

当ブログ「とあるコンビニオーナーの経営談議」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/kawarimonoya/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


先日来、自分のプライベートブログのデザインを変更したく、プログラムの「プ」の字もわからない私が、本を購入し頑張っていた時にふと思ったことです。
マニュアル本って、不親切だよなぁ
何が何だかさっぱりわからん!!←自分の無知を棚に上げていますが(笑

なんでわからないのだろう?
そんな「わからない」理由を探してみました。

◯言葉が違う
そうです。理解出来ない理由は言葉がわからないからです。と、言っても私の購入した本が象形文字で書かれているわけではありません(私にとっては、プログラムの言語は象形文字に近いですけど汗)
しかし、それら本には「当然知っているだろう」言葉の意味まで書かれていないのです。中には「初心者にも簡単!!」などと銘打っている本でも同じ場合があります。

◯日本語なのに外国語
新人アルバイトに作業を教えるといった事例で説明すると
□マニュアル本にありがちな表現
「前出しとは、商品の陳列を手直しする作業です。販売許容の短い順から陳列してください。その時、フェイスを揃えることが重要になります。」

もちろん理解力の高い方ならすぐ理解できるでしょう。しかし、私のような人間にはこのように聞こえます。
「ДЖШとは、商品のζΣを手直しする作業です。£♂∂の短い順から陳列してください。その時、ΔΘΛΞを揃えることが重要になります。」
この教え方のどこがわかりづらいのかが分かると思います。国語的文法ではなく(だから言葉遣いは突っ込まないようお願いします汗)、言葉の用いり方が問題なのです。

まず、「前出し」って言葉は普段の生活で使われない言葉ですね。新人アルバイトにとっては、いわゆる外国語なのです。
>前出しとは、商品の陳列を手直しする作業です。の部分を変えてみましょう。
『「前出し」という商品をキレイに並べ直す作業を教えます』
と言い直すと分かりやすくなったでしょうか。受け手は「あ~、商品を並べ替えるのかぁ」と、これからやる作業について心構えができますし、「前出し」というのは、商品をキレイに整頓することだということがわかります。

同じように、この文章も外国語が含まれています。
>販売許容の短い順から並べてください。
そうです。「販売許容」「短い順」ですね。
「販売許容」の意味を教えてもいいでしょうが、受け手がなじんでいる言葉に置き換えて教える方が有効な場合もあります。
『賞味期限の来るのが早い順番から並べてください。賞味期限の多くは商品の下の方に書かれています。』
とすれば、受け手にわかりやすくなるでしょう。

>その時、フェイスを揃えることが重要になります。
これは、「フェイス」という言葉を説明する必要がありますね
『その時、フェイスを揃えることが重要になります。「フェイス」というのは、商品の顔のことです。「ラベル」をお客様に見せるように並べましょう』
と、付け加えれば聞いている方は理解できますね。

『「前出し」という商品をキレイに並べ直す作業を教えます。賞味期限が来るのが早い順番から並べてください。賞味期限の多くは商品の下の方に書かれています。その時、フェイスを揃えることが重要になります。「フェイス」というのは、商品の顔ことです。「ラベル」をお客様に見せるように並べましょう。』
これなら何も知らない人でも理解できそうですね(本当にわかりますか?汗)

と、いった具合に「わからない人」には、言葉自体がわからない為に「わかる人」の言葉は外国語のように聞こえるものです。
皆さんの勤め先でも、使っている言葉が外国語のように聞こえるということを、意識しないまま話が進んでいませんか?