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フリーライダー問題~袋もう一枚ちょうだい~
»2011年9月20日
とあるコンビニオーナーの経営談議
フリーライダー問題~袋もう一枚ちょうだい~
とあるところで、とあるコンビニのオーナーをしている、「川乃 もりや」です。事情により、匿名です。とあるコンビニの元社員が仕事や感じたことを、時にはコンビニの内情のあれこれをブログにしちゃいます。みなさんお付き合い下さい。
当ブログ「とあるコンビニオーナーの経営談議」は、2015年4月6日から新しいURL「http://blogs.itmedia.co.jp/kawarimonoya/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。
「予期せぬサービスの利用法」で、フリーライダー問題について調べなくては語れない部分があることに、読者のツイートによって気付かされた。
このフリーライダー問題、調べていくと簡単な問題では無い。
日頃から私は「サービスは有料である」と提唱してきたのですが、世の中には「無料」で受けられるサービスやコンテンツが多いのも事実です。
クリス・アンダーソン氏は著書『FREE(フリー)』の中で、フリービジネスの種類について書いています。
①直接的内部相互補助
DVD1枚買うと2枚目は無料といった、有料製品に付属させる無料製品
②三者間市場
TVやラジオに代表する広告主から料金を徴収し、消費者に無料コンテンツを与えるタイプ。一部の消費者によって商品が購入されることで三者間が成立します。
③フリーミアム
三者間市場に似た部分がありますが、多くの消費者は無料製品を使用し、一部の消費者が料金を支払い、プレミアム製品を使用する形です。EvernoteやDropboxが代表されますね。
④非貨幣市場
私もよく利用する、Wikipediaが代表されます。提供者はそれらを無償提供することで、注目や評判を集めるわけです。
これら、フリーのビジネスモデルを見ると、我々コンビニオーナーが体験する「フリーライダー問題」の発生要因を垣間見ることができます。
◯消費者との認識の違い
「袋をもう一枚頂戴」というお客様は、店舗を損させようなどという気持ちは全くないのです。何故ならば、多くのお客様は、上記の「直接的内部相互補助」によって袋は提供されるものであり、袋の代金は有料商品に含まれると考えているからです。
しかし、提供者側の我々は、商品量に合った袋は直接的内部補助によって賄われるが、「もう1枚」や「もっと大きな袋」といった場合に対応していないと、考えているのです。
その「直接的内部補助」に覆いかぶさるかのように、我々の心に迫るのが「マイナス的非貨幣市場(筆者の造語)」です。「もし、袋を提供しなかった場合、悪評が市場に伝わるのではないだろうか」そんな思いが、「注目や評判を集める非貨幣市場」とは逆のマイナス心理として働くのです。
現在、提供者側と消費者側との間で完全合意されたフリーライダー問題解決方法が分っていない以上、今後も提供者と消費者との微妙な関係が続くでしょう。
我々は、一刻も早くフリー問題がフリー問題で無くなる手立てを考えなくてはなりません。
先日、競合調査のためにあるコンビニに行ってきました。すると、買い物袋の中に、コンビニとは関係の無いチラシが入っていました。三者間市場を利用したフリーへの取り組みなのでしょう。まだ安定的な取り組みとはなっていないようですが、フリーのビジネスモデルを使用した施策をやっていくことで、一部のフリーライダー問題が提供者、消費者共に合意した形で解決出来るのだと思いました。
今回は、袋や箸などの消耗品は、三者間市場のビジネスモデルを利用することで、フリーライダー問題を解決することが可能ではないかという結論に至りましたが、コンビニではまだまだフリーライダー問題があります。
家庭ごみの持ち込み、無断駐車などです。今後もフリーライダー問題について勉強して、解決策を見つけられたらと思います。
このフリーライダー問題、調べていくと簡単な問題では無い。
フリーライダーとはココでは、(1)について調べていきました。
(1)活動に必要なコストを負担せず利益だけを受ける人
(2)不労所得者を意味する
日頃から私は「サービスは有料である」と提唱してきたのですが、世の中には「無料」で受けられるサービスやコンテンツが多いのも事実です。
クリス・アンダーソン氏は著書『FREE(フリー)』の中で、フリービジネスの種類について書いています。
①直接的内部相互補助
DVD1枚買うと2枚目は無料といった、有料製品に付属させる無料製品
②三者間市場
TVやラジオに代表する広告主から料金を徴収し、消費者に無料コンテンツを与えるタイプ。一部の消費者によって商品が購入されることで三者間が成立します。
③フリーミアム
三者間市場に似た部分がありますが、多くの消費者は無料製品を使用し、一部の消費者が料金を支払い、プレミアム製品を使用する形です。EvernoteやDropboxが代表されますね。
④非貨幣市場
私もよく利用する、Wikipediaが代表されます。提供者はそれらを無償提供することで、注目や評判を集めるわけです。
これら、フリーのビジネスモデルを見ると、我々コンビニオーナーが体験する「フリーライダー問題」の発生要因を垣間見ることができます。
◯消費者との認識の違い
「袋をもう一枚頂戴」というお客様は、店舗を損させようなどという気持ちは全くないのです。何故ならば、多くのお客様は、上記の「直接的内部相互補助」によって袋は提供されるものであり、袋の代金は有料商品に含まれると考えているからです。
しかし、提供者側の我々は、商品量に合った袋は直接的内部補助によって賄われるが、「もう1枚」や「もっと大きな袋」といった場合に対応していないと、考えているのです。
その「直接的内部補助」に覆いかぶさるかのように、我々の心に迫るのが「マイナス的非貨幣市場(筆者の造語)」です。「もし、袋を提供しなかった場合、悪評が市場に伝わるのではないだろうか」そんな思いが、「注目や評判を集める非貨幣市場」とは逆のマイナス心理として働くのです。
現在、提供者側と消費者側との間で完全合意されたフリーライダー問題解決方法が分っていない以上、今後も提供者と消費者との微妙な関係が続くでしょう。
我々は、一刻も早くフリー問題がフリー問題で無くなる手立てを考えなくてはなりません。
先日、競合調査のためにあるコンビニに行ってきました。すると、買い物袋の中に、コンビニとは関係の無いチラシが入っていました。三者間市場を利用したフリーへの取り組みなのでしょう。まだ安定的な取り組みとはなっていないようですが、フリーのビジネスモデルを使用した施策をやっていくことで、一部のフリーライダー問題が提供者、消費者共に合意した形で解決出来るのだと思いました。
今回は、袋や箸などの消耗品は、三者間市場のビジネスモデルを利用することで、フリーライダー問題を解決することが可能ではないかという結論に至りましたが、コンビニではまだまだフリーライダー問題があります。
家庭ごみの持ち込み、無断駐車などです。今後もフリーライダー問題について勉強して、解決策を見つけられたらと思います。