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2013年、"テレパシー"を届けるのに、一番良い言語は?

2013年、"テレパシー"を届けるのに、一番良い言語は?

広報女子部 部長

「広報女子部」発起人。美容室広報担当。中小企業の中での広報活動に限界を感じ、広報の集まりである「広報女子部」を設立。月1回の勉強会を通じて、他社の広報との情報交換をしている。

当ブログ「誰も書かなかった、広報女子部ログ」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/703mix/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


「101匹目のサル」という話をご存知だろうか?

ある日、1匹のサルが、芋を川で洗って食べることを覚える。

そのサルの真似をして、他のサルも食べ物を洗って食べるようになる。

そして、その数が100匹目に達した時、地球の裏側で、まったく情報の伝達がされていないはずなのに、同じ現象が起きる。


これは人間社会でも言えることで、ある日突然、人々が同じ気持ちになり、同じ行動を自然自発的にしたくなり、誰のノウハウをパクったわけでもないのに、同じ現象が起こることがある。

人気も同じと言えますよね。ずっと誰にも知られていなかったサービスが、テレビに出たとか新聞に出た、ということとは違う理由で派生していくこともあります。

これは、諸説あるのでしょうが、人間は無意識下でつながっていて、"言語"ではない別の何かで交信することができるからだという説があります。無意識下なのか上なのか、わたしにはわかりませんが、人間の世界に説明ができない"何か"が存在するのは事実だと思っています。

とはいえ、100人集めて発生するティッピング・ポイントが訪れるのにはかなり時間を要するため、われわれには施策が必要だと思うわけです。

■さて、そんな中であなたは何の言語で発信するのか?

ということを、考える3つのことが、自分の周りで立て続けに起こりました。
1)まずは、このキャプチャを御覧下さい。これはtelepathy Inc.のWebです。

telepathy-web.jpg(出典:http://tele-pathy.org/)

なお、言わずもがな、telepathy社は、日本の会社です。
しかし、Webはほとんど100%英語で構成されており、英語放映のBloomburgに取材され、CNNの取材も入り、来月はアメリカのいろんなところで巡業のもよう。。。

彼らの"ベース"は日本でも、"フィールド"は、世界なのです。

うーーーーーん。やっぱり、英語か...。と、言いたくなるところですが、ココで言いたいことは、「英語を勉強しよう!」ではなく、「英語で発信すると、見つけてくれる人が多くなる」というコト、です。

もちろん勉強も必要なんですが、今更間に合わない気がしています。勉強しないよりも、勉強する方が圧倒的によいですが。

マーケットが海外とか、海外向けとか、いろいろあると思いますが、英語で発信した方が、見てくれる人が格段に増えるのです。この縮小人口をどうにもできていない日本に向けてちまちま発信していても仕方がないわけで、ほんとによいサービスを広めたいなら、日本語以外に世界で見てもらえる術を考えるべきです。

そして、本人が英語をできなくてもよいけれど、Telepathy inc.のようにエヴァンジェリストに英訳もお手伝いしてもらうなど、いろんな方法があるはずです。あとは、ほんとに会社としてやるかどうか、っていうところでしょうね。

ちなみに他の2点についても、せっかくなので触れていきます。


■マーケットが世界にある時は、もちろんのこと世界へ行くべし

2)知り合いの広報さん(というか代表取締役さん)が、米国でパテントを取られた。ということは、申請も英語、その後のやり取りも英語。それをきっかけにこちらの会社のWEBをよく見てみたら、多言語対応だった

こちらに関しては、完全にプロダクツが全世界で使えるものなので、あっぱれ!と言わざるを得ないニュースでした。ある金属部品なのですが、日本人の手先の器用さでしか作り得ない、0.1mmの世界。最後は人間の手を仕上げるとのことでした。

しかし、この会社は社員3名のとても小さい会社です。そんな中でも、パテントは強い。この会社のプロダクツは、全世界の女性に必要なプロダクツなので、これからますますがんばって頂きたいところです。


■日本での情報なんて限られている

3)英語が苦手な自分が、あるwebメディアに記事を書く必要が出て、情報の裏を取る必要が発生し、日本語サイトを検索したのだが、まったく欲しい情報が出てこない。そのため、英語で情報を検索せざるを得ない状況に迫られている

日本人と海外の人の美意識やファッションについての捉え方的な、ある局所的なコンテンツについて書こうとしているのですが、日本人でそのことについて目を向けている人がまだまだ少ないのか、専門家はわざわざネットには書かないのか、まったく情報が出てきません。

だからこそ、発信する意義があるのだとも思いますが、会社として「わたしたちはこう思う」とだけ言うわけにいかず、裏を取らなければならないので、海外だろうとなんだろうと拾って来なければなりません。

そして、海外や英語の情報が多くの日本人の目に流れてこないからこそ、以下の様な記事も出るのだと思いました。

【エンジニア Type 2013.5.29公開】
"ウェアラブルの伝道師"が考える、日本メーカーがGoogle Glassを作れなかった本当の理由

この記事の中では、「日本メーカーがGoogle Glassを作れなかった」と、あります。

しかも、この記事にかなり多くの方が「いいね!」を押されています。

この文章も写真も媒体もステキなこの記事を見て、わたしが思ったのはひとつ。
「こわい」です。

これが、この世の中の現状です。

前のダイヤモンドの「経済ニュースを疑え」の記事であーだこーだ書きましたが情報は疑うものではなく、(データ的な事実以外の情報は)「そんな意見もある」として捉えるべきでしょう。

あ、それで、テーマに戻ると、御社がもし、多くの人の共感や応援や購買を求めたいならば、少なくても稚拙でも英語での検索に引っかかるように発信をしていくとよいと思います。

これはわたしにとっても課題ですが...。皆でがんばりましょう^^♪