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コンサルタントの持ち物チェック! 胸ポケット編

コンサルタントの持ち物チェック! 胸ポケット編

野原 淳

キングジムファイリング研究室でファイリングや机の整理のしかたなどの指導・提案をしています。

当ブログ「ファイリングは捨てることと見つけたり」は、2015年4月6日から新しいURL「​http://blogs.itmedia.co.jp/jun_nohara/」 に移動しました。引き続きご愛読ください。


 皆さんこんにちは。キングジムファイリング研究室の野原です。

 さて、前回まで4回にわたり、時間投資術をお話ししてきました。

 ところが、やや具体的な部分が少なかったようにも思います。

 ただ、目指すべきゴールは必要ですが、それを達成する方法を限定するのは本意ではありません。

 どこから面倒と感じるか、どこにこだわり、何を捨てられるかといった判断基準は、人によっても業務によっても、与えられたスペースの広さによっても、すべて回答は異なるからです。iPhoneが有効な人もいれば、モレスキンが合う人もいるでしょう。それはその人それぞれのワークフローなのです。

 方法ではなく、結果が大切です。

 とはいえ、具体的にどんな方法があるんだ、というのも知りたいかと思います。そこで、私の方法を少しご紹介しましょう。参考になるかもしれません。

 

【机の上以上の一等地に何を置く?】

 多くの人が机の上以上の一等地を与えているのはおそらく携帯電話ではないかと思います。皆さん、すぐに取り出せる場所、ブルブルしたらわかる場所に入れていることでしょう。

 要はポケットとか、首から下げるとかそんなところです。

 身につけておくということはどこにいってもついて来てくれるということであり、机周りよりもはるかに利便性が高い場所です。さて、ここに何を入れますか?

 2010年7月15日の「一度知ったらやめられない、「持たざる開放感」(1/2)」ブログでも書きましたが、私は、ワイシャツの胸ポケットにペンが3本入れてあります。多機能ボールペン消しゴムと万年筆です。最近追加されたのは、A4用紙に印刷したブランクのメモ帳と、8週間分のスケジュール。今はこれがワイシャツの胸ポケットのレギュラーです。

 特に4色ボールペン+シャープペンシルの多機能ペンはこれ一本でほとんどの仕事をこなせます。私はゼブラのものを使っていますが、他社からももちろん出ています。

DSC01160.JPG この3本があれば、かなりの事態には対応できます。

 逆に、対応できるように、ワークフローの方をカスタマイズもしました。

 例えば、黒は通常、赤は重要、緑は私見、青は数字と言うように決め、テプラで表示してブレないようにしています。

 ワイシャツの胸ポケットなので、仕事中は確実に僕について来てくれます。上着を脱いでも大丈夫。忘れることはまずありません。ですから、身に付けると言うのは究極の一等地なのです。

 つまり、モバイルオフィスです。

 この3本はかなり試行錯誤の末に確立したものですが、お陰で、この3本体制はかなり長期にわたって続いています。

 これにより、私の身の回りから、ペン立てとペンケースがなくなりました。

 芯がないとき困るから、出ないと困るから予備を持っている、ペンケースにもペン立てにもそれぞれ予備が入っている、というのは私は好きではありません。

 昔は私もそうでしたが、結局そんなにたくさんの本数の芯やインクの減り具合を管理しきれないのです。結果、何度か出ないボールペンを掴んだ後、ようやく出るペンを手にする、ということを繰り返してきました。

 ペン3本体制にしてから、インクがない、芯がないという事態には一度もなっていません。それしか使っていないから、状態を常に把握できているのです。クリップオンマルチは、インクの状態が見えるよう、必ず透明ボディのものを選んでいます。

 

【書かれるものはいまだ発展途上】

 「書かれるもの」の方は、実はまだ試行錯誤の途中です。いろいろ試しましたが、今のところ、結局1枚のA4用紙とOutlookの予定表を印刷したものの2枚に暫定的に落ち着いています。

 予定表はgoogleカレンダー+iPhoneなどが花盛り。ノマドワークなどと称して、クラウドを積極的に使用することが流行っているように思います。

 しかし、クラウド上に仕事上のデータを置くのはいけない、と言う場合もあるでしょう。当社もそうなので、私は社内ネットワークで使用しているOutlookの予定表を活用しています。とにかくこのOutlookが最新であり、基本です。

 この機能を使って、予定表を8面づけにして印刷し、8つ折りにして持ち歩いています。両面で16週間分です。外出する都度新しいものを印刷しています。

 メモもいろいろ試しましたが、単なるA4用紙に罫線を引いたものを使っています。罫線はWordで作っていて、何種類か用意しています。

DSC01158.JPG これを1枚持っていて、メモして、会社に帰ったらスキャンして終わり。

 私の場合、仕事では使えませんが、許される方はエバーノートやシュガーシンクなどにもって行ってもいいでしょう。

 私のデジタルデータの管理方法は、別の機会に譲りたいと思います。

 

【全ての持ち物には理由がある】

 持ちモノとして本当に何が必要か。厳選していけばしていくほど、そのことを真剣に考えるようになります。

 そうした結果、自分の身の回りの持ち物は全て、自分の厳しい判断基準を通過してやって来た、お気に入りのものばかりになります。そう言うものに囲まれて仕事をするのです。

 皆さんは、自分の持ち物について、それを選んだ理由、使っている機能、どういう時に使って、どこに入れているか、それはなぜか...。どれだけ語れますか。これだけの理由があるから、持っているんだ、この一等地を与えているんだ、と回りも自分も納得させてしまうような理由をお持ちですか。

 もちろん、自分の基準なので、周りを納得させる必要はないのですが、でも、ときにはそう言う話もあってもいいと思います。

 モノに対してもそう言う思い入れが必要です。機能美とは、そうして作られるものではないかと思います。