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名刺の束から1枚1枚めくって検索する自分と決別する方法 USTREAMセミナー連動企画
ファイリングは捨てることと見つけたり
名刺の束から1枚1枚めくって検索する自分と決別する方法 USTREAMセミナー連動企画
キングジムファイリング研究室でファイリングや机の整理のしかたなどの指導・提案をしています。
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皆さんこんにちは。キングジム、ファイリング研究室、ファイリングコンサルタントの野原です。
1月27日に行われた、キングジムのUSTREAMセミナー、ご覧いただきましたでしょうか。今回もまたUSTREAMセミナーの連動企画と言うことで、そこでお話しできなかったことなども含めて、ここに詳しく書いていきたいと思います。セミナーをまだご覧になっていない方は録画でもご覧になれます。こちらからぜひご覧ください。
危険にさらされる名刺たち
今回も登場していただきました。 実は、これは私の机に片っ端からモノを乗せて人工的に作ったロケです。USTREAMセミナーのためとは言え、ここまでやるのは大変でしたね。片づけるはさらに大変。当分やりたくありません。
さて、この写真で名刺はどこにあるかと言うと、引き出しの中ですね。写真の右下。輪ゴムで留めてあります。留めてあるだけまだマシなのかも知れません。引き出しの中に散らかってしまっているケースも良く見かけます。で、引き出しを開けた時に折にふれて束ねるわけですが、数回開け閉めするとまた崩れてしまう。
名刺が散らかる理由
なぜ、こんなふうになってしまったのでしょう?それにはこんな理由があるからだと思います。
1.名刺を持って来た後は時間がない
2.名刺を置く場所を確保していない
まず、「1.名刺を持って来た後は時間がない」からご説明します。
名刺をもらってくるということは、商談の後ということになります。報告書の作成や交通費の清算、お客様と約束してきた宿題や課題の整理など、やるべきことをたくさん抱えて帰ってきます。遅くに戻る日だってあります。
それだけではありません。半日でも席を空けてしまうと、メールも伝達書類も溜まっています。それらの処理もしなければいけません。
こうした中、名刺の整理というのはどうしても後回しになってしまうのです。大事な商談の後ほど、やることも多いというのがまた悩みのタネですね。
「2.名刺を置く場所を確保していない」はどうでしょう。これは名刺に限ったことではないのですが、上記のように特に片付けの時間が取れないようなものは、置き場所を確保しておかないと「とりあえず」の積み重ねになってしまいます。名刺は書類と違って、大変小さいので、場所を確保すると言っても大したスペースではありません。
たとえば、自分がビジネスパーソンとして一生生きていく中で、持っているべき名刺の数は一体何枚になるんだろう?と想定します。交換する名刺の数ではないですよ。常備すべき名刺の数です。
それを仮に2,000枚だとしましょう。2,000枚は相当甘いと思いますが、状況が変わったらまたその時修正するとして、暫定的に決めます。
で、それだけスペースを確保する。500枚入りの名刺ファイルなら、4冊分。1,000枚入りの名刺整理箱なら2つ分です。
机の中をちゃんと整理すればそう多い量ではありません。無理だと言うなら、数を減らします。常備する名刺の数を減らすか、それ以外のものを減らすか。それを判断できるのは皆さんだけです。
スペースさえ用意しておけば、あとはそこに入れるだけ。輪ゴムで仮に止めたりする必要はありません。後は、続けやすい並べ方を決めるだけです。それは後述することにしましょう。
なぜ名刺の整理で困るのか
今度は、名刺整理で困る理由を考えてみましょう。特に、普通の書類と違った特別な部分について考えます。
1.またもらう以外、手に入れる方法がないから
2.状況によっていろいろな探し方をするから
「1.またもらう以外、手に入れる方法がないから」、これは本当に重大な問題ですよね。また下さいって言えば良いのですが、それはすなわち「あなたの名刺をなくしました」と言うのと同じ。相当言いづらいです。
「2.状況によっていろいろな探し方をするから」というのもまた、悩ましい問題です。氏名で探したい時もあれば、会社名で探したい時もある。どちらも忘れてしまって、この間会った、ということだけを手掛かりに探す場合もあります。
探し方はすなわち、並べ方に関与してきます。しかし、ある並べ方をすれば、その方法でしか探せないわけですから、これは悩ましい問題です。
アナログ的名刺整理の具体策
アナログである以上、あれもこれもといった要望を叶えるわけには行きません。割り切りが必要です。できないことは理解した上で、そこでは戦わないように予め留意しておくのです。
その上で私が採用している方法はズバリ「時系列」です。
とにかく会った順。もちろん、時系列に並べた途端、氏名や会社名では探せなくなります。しかしそれは会社名で並べれば時系列と氏名では探せなくなるので同じこと。時系列を採用した理由はその他の部分でメリットが多いからです。
まず、収納する順序を考える必要がない。とにかく帰ったらもらった順番に名刺入れに収納すればいい。簡単です。簡単だから続く。ファイリングはとにかく続けることが大切で、気合の入ったときだけでなく、やる気が出ないときでさえも継続する必要があります。
「やろう!」と思ったときは、通常より相当意識レベルが上がっています。だからすごい高度なことをしたがる。しかし、冒頭述べたような商談直後の状況下で継続できるかを検証した方がいい。だから、このくらい簡単にしてあげる必要があるのです。
後は、時系列は収納スペースに無駄がないということ。会った順番に入れるわけですから空きが出ない。名刺ファイルに五十音で入れている人は、空白だらけでもったいないし、予想外に「カ行」の人とたくさん会ってしまった時、並べ替えなども発生してとにかく大変。挫折の要素を多く含んでいます。
さらに時系列は誰が整理しても絶対にブレがない、不変のものさしです。名刺に日付さえ入れておけば、例えバラしても元通りに戻せます。会社名や氏名は変わることもあります。しかし、商談した日は絶対に変わりません。この安心感は強力です。
探し方は時系列ですから、「いつ頃会ったか」が手掛かりです。でもそれが意外と覚えているもんなんですね。私はデジタル文書管理も時系列ということもあり、ビジネスを全て一つの時間軸にプロットするという習慣になっているということもあるでしょう。アナログ管理はあれもこれもはムリだから、自分の方をアジャストしてあげることも、ある程度必要です。
時系列の管理に向いているのは、名刺ファイルだと思います。それも1ページに10枚入るものが良いですね。見開き20枚を見渡せる。この連続が自分が歩んできたビジネスの歴史です。見開き20枚の中にはトピックとなる商談が1つくらいはあるもので、そう言うマイルストーン的なものを基準に、「こんな昔ではないな...」などとなって、たいてい見つかるものです。
この名刺の並び順が、ストーリーとなっているわけですから、簡単に順番が変わるようなファイル用具は時系列には向いていません。
では、会社名や氏名の五十音順がいい人はどうすればいいでしょう。
名刺ボックスやロールタイプのものをお勧めします。五十音順は常に並べ替えを伴う整頓の仕方です。並べ替えのしづらい名刺ファイルでは、確実に挫折します。
紙の名刺の整理方法については、過去にも書いていますので、そちらもご覧ください。
名刺管理ツールを買って、時短して、成果を出す(1/2)
名刺管理ツールを買って、時短して、成果を出す(2/2)
ピットレックを使った管理方法については、次回書きたいと思います。お楽しみに。