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新入社員の君たちへ――給料をもらっていることを忘れてはいけない

新入社員の君たちへ――給料をもらっていることを忘れてはいけない

澤田 景子

誠ブログの管理人。サイトの運営に日々、試行錯誤を繰り返しながらも、ガンバるビジネス・パーソンを応援します!


 4月4日(金)、フジテレビの「ノンストップ!」(月~金 9:50~11:25放送)でイマドキの新入社員について討論するコーナーがありました。議題に取り上げるからにはそれなりの事例(特例)というか事情というか悲劇というか......。
 初々しい気持ちをどこかに置き忘れて社会の常識にどっぷり漬かった社会人20年目を迎えるオバちゃんには、なかなか刺激的な内容でした。
 残業頼んだら「お母さんに電話して許可もらってからでいいですか?」とか、
 少しキツク叱ったらすぐ辞めちゃったとか、
 「やることないんでもう帰っていいですか?」とか、
 時間ギリギリ or 守れないとか、 まあ、イロイロでした(笑)。

  要するに、そういう新入社員って、まだ学生気分が抜けていない「あまちゃん」なんだ、と。大学なり高校なりを卒業して、バイトぐらいはしたことがあっても、ほとんどの新入社員は会社や社会のことを何も理解して(できて)いない状態。だから、悪気はないけど、上司のことも"先輩"ぐらいにしか見ていない(というか、見れない)んだと思う。
 ただ、学校の先輩と上司とでは、決定的に異なる点があります。それは、お給料が出ているということ。
 例えば、学校の先輩から何か頼まれても、法律上における金銭的な報酬は基本的にはありません。かわいがってもらうとか遊びに連れて行ってもらうとか、ゴハンおごってくれたりとか恋愛相談にのってもらうとか――。個人的に親しくしていたとしても、そこに金銭の支払いの義務はないんですね。
 一方、会社というのは、新入社員を早く一人前に育てなくてはいけません。なぜなら、会社は利益を生みだし、社員に給料を払わなくてはならないからです。長年勤めているベテラン上司にも、昨日今日入社してきたばかりのほとんど何もできない新人にも、高い低いの差はあれど給料は支払われます。当たり前のことですが、利益が出なくては赤字になり、給料が払えなければ人も雇えません。給料が支払われているということ。そこが、先輩と上司とでは決定的に違うのです。社員は会社の財産。だから厳しいのです。

 誠ブログを読んでくれている新入社員の君たちは、ちょっとキツク叱られたぐらいで辞表を出すようなことはしてほしくないです(就職した会社が"ブラック"だったりしたら別だけど)。お歳を召した会社の上層部のオジさんオバさんたちは、言い過ぎかもしれないけど、昭和の時代を高度成長期を生きてきた人たちです。君たちからすると(たぶん)考えが古いです。スポ根マンガのようなノリも、けっこうあるかもしれません。会社特有のユニークな社則もあるだろうし、それに対するアレルギー反応みたいなのもひょっとしたら出るかもしれません。
 しかし、今の会社の仕組みや社会の常識は、その人たちによって作られたものであることを忘れないでください。今はそれで成り立っているのだから、まずは「郷に入れば郷に従え」の気持ちで。そして君たちがもっと大人になって、会社を経営したりとか、社員教育の現場に立ったときには、君たちなりの方法で新しい社会を作ってもらえたらと思います。

 まあ、わたしも人のコトは言えません。自分の新人時代を思い出すと、以前ココでも書いたんですが、自分も似たようなコトやってたな~と。遠い昔をすこぶる反省していたのでした。。。

追記

 4月のお題は「新入社員」でした。いただいたエントリーは、以下14本でした。ありがとうございます。

 及ばずながら、かんりにんもお題に参加して書きました。投稿した後、編集員の池田から「さわださん。あのブログ、特定のだれかを想定して書いてるんですか?」と声をかけられました。そんなつもりはさらさらなく一般論として書いたんですが、どうやら社内のだれかから何か言われたようです。こころあたりのある人が、もしかしたらいたのかもしれませんね。

 先日、ヨドバシカメラの人事の人のブログ「新入社員が退職した(前編)」がメディアで話題になりました。ヨドバシカメラさんに限らず、短期で辞めるひとはどこでもいるものだと私は思っています。転職が当たり前の今のご時世、長く続けることが美徳とされるのは稀かもしれません。いずれにせよ、どんな仕事でもそれぞれが意欲を持って仕事に取り組み、会社の業績UPにつながったとか、まわりにまわって社会貢献できたとか、そういう良い相乗効果が生まれると、結果として世の中は良くなっていくのだと思います。
 話題のブログは後編もあるので、興味のある人はぜひどうぞ。

(5月16日)